ほぼ足りてまだ欲 その先

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天皇制

 天皇という存在が万世一系でずーっと男系血筋でつながってきたのだから、女性宮家の創設はあってはならなくて、旧皇族にお戻りいただくのが本質的改革なんだというのが櫻井よしこの論理だったらしい。
 そもそも天皇家というものが本当に万世一系だったのか、途切れることがなかったのか、他から新しい血がどんどん入ってきていたのではなかったのか、証明する手立てなんてあるんだろうか。系図なんて物や、三種の神器と称される物がずっと2600年以上続いている(そういうことじゃないんだっけ?)と思っている方が不自然なような気がするけれど、櫻井のおばさんなんて、これを知らない日本人は大馬鹿で、これを教え込まなかった戦後の日本の教育は大失敗だったと思っているんだろうなぁ。
 もう死んでしまった親の世代から教育勅語の暗記とともに、日本の天皇の名前を全部そらんじることが重要なことだったと、その一端を聴かされた経験は、私の世代のほとんどは多分持っているだろう。教え込むということは恐ろしい物で、頭からそれを信じてきたんだろう。
 天皇制と女性の地位の向上とは相容れない物語だとその種の人たちは力説するのかもしれないけれど、この世の中には男と女がいて誰もが全く同じように遇され、平等にその一つ一つの命を語られるべきなのだと私は思うから、やっぱり天皇家にもその存在についてそれぞれ一人一人が等しく扱われるべき時代が来るのではないか、あるいは来なくてはならないのだと思う。
 天皇という存在がその行動によって多くの国民に愛着を持たれるのは非常によいことだと思う。それが日本人の心の中のよりどころになるのはとても精神衛生上からも良いことだろう。しかし、それについてこれこれこういう経緯によって存在する、たまさかの偶然性の上に成り立っている存在である必要がないということではないか。
 まだいい足りていないなぁ。