ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

「経済成長は原発推進」の理屈。

経団連会長、「脱原発依存」明記に猛反発 再生戦略閣僚と応酬「戦略会議で議論ない」
 30日の国家戦略会議では、政府が日本再生戦略に「脱原発依存」を盛り込んだことに対し、経団連米倉弘昌会長が強く反発し、閣僚と応酬する場面があった。米倉氏は「脱原発依存という言葉は戦略会議で議論していない」と詰め寄り、政府の議論の進め方に不快感を示した。
 米倉氏は再生戦略が2%の実質経済成長率を目標に掲げる一方、政府が検討中の2030年時点の原発比率では1%成長を前提としている点を問題視。「(2%の)成長率を実現すれば(電力使用量が増えて)電力不足に陥る」と整合性をとるよう求めた。
 古川元久国家戦略相が「原発に依存しない社会を目指す大きな方向性を示したものだ」と説明しても納得せず、米倉氏は「脱原発のために再生戦略を進めるのは本末転倒だ」と批判を続けた。
 会議では経済同友会の長谷川閑史代表幹事も「世界最先端の原発技術を持つ日本が原発ゼロを表明するのは時期尚早」と主張した。
 日本商工会議所の岡村正会頭も同日、「成長率の整合性をとったうえで省エネや再生エネルギー導入の実現可能性を明らかにする必要がある」とコメントを出した。(日本経済新聞2012/7/30 20:53)

 経済成長のためにはそのエネルギー源としての電力を確保することが必須だという論理の成り立ちはまだしも、その電力供給源が何故原発に限定されるのかという点が理解できない。
 もし、彼らが言うように、発電システムとして原発しか考えられないのであるというのであれば、私たちはこの地球上の文明のあり方を根本的に考え直す必要がある。
 彼らが主張していることは現状での企業の営業行為のあり方の大きな変革を要求される電力供給源の変化は嫌だといっていることに他ならない。つまりはっきり言うと、三菱、日立、東芝とそこからのアウトソーシングで運営されている企業群の既得権益を守れということに過ぎない。これでは「貧困ビジネス」を駆逐しようとしたら、じゃそれを運営して糊口をしのいできた人たちをどうするというのか、という反論をしている人たちと大差ない。
 つまりどんなことでもやってきた連中がごね毒するという図式そのものなのだ。だけれども、大手町に立派なビルを構えている経団連やその周辺で自分たちがこの国を動かしていると本気で思っている企業で働く連中がこれをいうと、まともな議論に聞こえてしまうのは、こうしたマスコミがそう刷り込んでいるからに他ならないのだ。