ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

スカイツリーは観光施設か

 東京スカイツリーには初年度4,400万人の来場が見込まれているという。当初予想をなんと1,200万人上回るだろうとの読みである。その一方、その重要な役割というよりはそのために建てられたはずのテレビ電波塔としては未だにその役割を果たすに至っていない。初年度は未だ試験電波運用ということになっているからだ。試験運用を経て来年1月から本格運用に切り替わり、東京タワーはそのテレビ電波塔としての役割を終える予定だった。
 ところがその試験運用の結果わかってきたのは意外なことだった。
「電波が強すぎることやアンテナの向きが原因で、全く映らない世帯が方角や地域に関係なく見つかった」というのだ。
 私も運用が始まったらみんなが一斉にアンテナの方向を「せ〜のっ!」といって切り替える必要があるはずで、その時になってそのまま見られるようになるんだろうかと思っていた。高さもさることながら、それまで電波を発信してきたのは港区芝公園で、こんどはそれが墨田区業平あたりになるのだから、これまで立っていたアンテナの位置ではダメなところもあるだろうし、いくら200mほど高くなるといったって陰になるアンテナの位置だってあるはずだろう。
 そうなるとあちこちで一斉に「せ〜の」でアンテナの位置と向きを変えるのは至難の業なんじゃないだろうかと思っていた。
 今回の発表ではサンプル数が少ないから断定はできないとしているけれど、約16万件ほどの視聴障害が発生する可能性があるという。こうなると来年の一月からの本格運用開始の可能性はかなり怪しい。それを明確にするために12月から、東京タワーの電波を一時的に停止し、スカイツリーから電波を送出する試験放送を繰り返し行う方針だというけれど、それがどれほどの時間のテレビ放送休止となるのか、その結果によっては大騒ぎになりかねない。
 まぁ、私にとってはテレビが一日沈黙してもなんということはないけれど、この国ではかなり議論が沸騰するだろうな。