喧嘩も、戦争も、みんな報復だ。確かに先に殴ってきたのはあいつでも、あいつがなんで殴ってきたのかといったら、頭に来ることをやられたか、いわれたからじゃないか。じゃ、なんでそんなことをやられたのか、いわれたのかといったら、そいつが仕掛けたのか、それともどこかからいじめられたからなのか。
戦争に勝った奴が負けた奴に報復をする。もう勝ったと思っても相手が降参しないんだから「このヤロー、それならやってやろうじゃねぇか」ととどめを刺されたって、こりゃしょうがないやなぁ、負けちゃったんだから。そんな残虐なことをやったのは卑怯だといったって、お前らだってやっちゃったんだからなぁ。
いっくらやってない、そんな証拠なんてないだろうといったって、やられた人たちの心の中にまで踏み込んでいって、「そんなことはなかったんだぞっ!」と怒鳴り散らしたって、そんなことがなかったことに急転直下にはならないんだよ。
あんな奴らは畜生だから、あんな奴らは非文化的なわからんちんだから懲らしめてやらなきゃわからねぇんだからといって散々なぶり殺しにしちゃったんだから。
やらなかったら、意気地なしだとか、役立たずだとか、根性なしだとか、散々いわれたんだよ。その上逆に殴られ、叩かれたんだよ。叩くことは根性を入れ直すということだっていっていたじゃないか。
それが戦争なんだよなぁ。殺し合いなんだよなぁ。
それをやるといっている政府を抱えて、まだ彼らを支持するといっているんだ。それじゃ、この国全部が「おうともよ、やってやろうじゃねぇか、殺してやるぞ!」といっているってことなんだね。
そんな暴力的な奴らは相手にしない。僕らはそんな野蛮な連中を相手にはしない。文化的な社会にするんだといってここまで来たんだが、「何を気取ってやがるんだ、やる時はやってやるぞ、いつまでも黙ってなんていられねぇんだ!」と馬脚を現したってことだ。なんだ、やっぱりそんな奴らだったのかといわれるんだろうなぁ。
そんな国になるのなら、意気地なしで根性なしだっていわれる方がまだ良いな。