ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

予算

 「あなたの人生に必要となるお金は・・・」といってひとりひとりに自分の人生を送るために必要な費用があらかじめ算定されていたら、本当に人生を楽しむことができるんだろうなぁ、と何度思ったことか。
 人々は「この先一体いくらあったら最後まで持つんだろうか」と戦々恐々として人生を送るわけだ。なくなったらなくなったで良いじゃねぇか、もうそうなったらしょうがねぇんだもの、と思える人を「キリギリス型」といいうことにして、そうではない、ま、いってみれば心配症な人を「アリ型」と呼ぶということにどうやらなっているらしい。
 しかしだよ、考えてみると、最期のところまでようようやってきて「ふぅ〜っ!やれやれ、やっとの事で最後までお金が持って良かったなぁ〜!」なんて思うなんてことは決してないはずだ。そんなことを思うまもなく、コテッ!と事切れちゃうんだから。
 だとしたら、そんなのはどうでも良いんじゃないか、という疑問も湧く。しかし、最期のところに来て、動けなくて、食べるものもなくて、「あぁ、くそぉ・・腹減ったなぁ、若い時に食べた、あの鰻を最期に口いっぱいに頬張って、窒息して死にたかったなぁ・・」と思いながら気が遠くならないとも限らない。
 じゃ、もう家でひとりではどうしても暮らせない、ということになった時に、一定金額を残してあとは全部国庫に召し上げちゃうけれど、あとは国が面倒見るぜ、ということにしたらみんなガンガン遣うんじゃないだろうか。
 しかし、それも現実味がない。「親父は俺たちの知らないうちにこんな手続き取りやがって、一銭も残していかなかったよ!」ということになって争いにならないとも限らない。