グリム童話というのがあって、あれを書いたのはグリム兄弟だからだ、という程度の話しか知らなかった。アンデルセンの童話は創作だけれど、グリム兄弟の話は口承文学を文字にしたという点で決定的に異なっていて、私はなんでそれだけ、つまり仲介者なだけでそんなに取り上げられるんだろうかと思っていたのだけれど、いやいや、細かく彼らのやってきたことを聞いてみると、驚き桃ノ木なのである。
童話作家といったら間違っていると思うのだけれど、ある意味人類学者であるし、言語学者であるし、きちんと正義について論じ、世の中の流れに真正面から相対してきた人たちであって、これはもう一度きちんと見つめなければならない兄弟なのだと、今日は実に勉強だったのである。
アンデルセンがグリム兄弟を尋ねたときに、童話作家のアンデルセンだと自己紹介したら、知らないなぁといわれたのは大ショックだったらしい。