ほぼ足りてまだ欲 その先

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暗記

 私は暗記力が絶無で、自分が喋ったことだって忘れちゃう。歌詞だって覚えられなくてバンドを辞めさせられそうだ。これは昨日今日の話じゃなくて、昔からで、受験勉強のたった三教科のうち、、世界史なんて全く点数が伸びず、他の二教科、つまり国語と英語(文系私立しきゃ受けなかったからね)が模擬試験で二ケタ順位をとっても、世界史だけが四ケタ順位という絶望的な有様だった。
 ところがすぐ上の3学年上の姉はそういう時には髪振り乱して暗記に没頭した。トイレに入ると目の前の位置に年号と出来事を書いたメモがいくつも貼ってあったし、風呂に入っても壁のタイルにそんなメモが貼られていて、イヤでも目に入って映像として記憶に残るという方法を駆使していた。終いにはなんと唄にして、四六時中それを唄っていたのだ。
 未だに林保己一が著したのは「群書類従」である、なんて私がいえちゃうのは彼女のおかげで、あのメロディーは多分当時彼女が入れ込んでいた宝塚歌劇の何かの歌の一節に違いない。♪はなわ、ほっきいちぃ〜、ぐんしょるいじゅうううう♪と大きな声で唄っていたから、うち中がみんな覚えてしまった。それにしてもこの組み合わせを考えるだけでももう良いんじゃないかと思えるのだけれどね。
 私が行っていた英語塾は、ここでも何度も書くけれど、前回の授業で出てきた文章を全部諳んじてこいといわれ、学校の行き帰りの電車の中でぶつぶつそれを繰り返していたから、私と同じ電車に乗り合わせた人たちは不気味なガキだと思ったに相違ない。