ほぼ足りてまだ欲 その先

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社会の劣化

 介護系の養成課程を持つ学校の入学志願者が減少しているということです。これからこの分野の充実が求められるという時代にあってです。それがなぜなのかというと、そんな学校を出ても、出なくても現実的にはその分野では大して大きな扱いの差が生まれないからです。そんなばかなことはないだろう、だって専門的な知識を身につけてくるんだから、そんな知識を学んでこなかった人とは差別化されて当たり前じゃないか、というのが普通のかんがえでございますよ。
 ところが現実的にはそんな制度になっていないのです。介護をする人も、実は全然そんな訓練されていない人とヘルパーの教育を受けた人、介護福祉士の資格を持つ人も実際には採用に関してなんの差もないのです。だったらそんな専門教育を受けるか受けないかは本人の意識の問題だけであって、その教育に自己投資する意味があるかどうかとなると全然ないわけです。挙げ句の果てにそうして職についても、それに対するペイは涙がちょちょぎれるような状態です。ここでペイをあげると、そのケアの手を借りる必要がある人たちが支払う代金が高くなるからです。
 ということは早い話が、必要とする人とそれを提供する人との力関係だけで成り立っているということになります。つまり、国だとか自治体がどうかといったら、そんなものどうでもいいってことになります。制度的に問題があるわけです。
 社会保障システムとしてみると、国がなぁんもやっていないのと同じ結果でございますな。そういう国です。
 少子化になんら歯止めがかからない。なぜか。そんなことに金と力を割いても政治家は儲からないからです。「景気対策」は経団連も儲かりますが、政治家もそれだけ儲かるのです。そういう国です。