「土人」という言葉がつい口をつくという人間性は、「どこをさわっとんじゃ、ぼけ!」を口にする人間性そのものだ。いくら、ぼけ!やかす!が大阪の言葉としては普通に使われているとはいっても、まさかまったく知らない人に対して投げつける言葉ではない。そういう風潮にいるから出る。その証拠に他の大阪府警機動隊員は明らかに侮蔑用語として「シナ人」といったという。大阪府知事のツイッターもまたお粗末極まりない。これでは大阪はどこもこういう風潮なんだと受け取られかねない。
いわゆるネット右翼の連中が平気でヘイトスピーチを繰り返し、むしろそれが国粋主義を体現するひとつの方法だとでも思っている風潮は、日本が植民地主義を振り回していた頃からの流れだろう。
北海道旧土人保護法が廃止されたのは1997年のことでまだ20年に足りていない。
今の自民党政権が平気で日常的に嘘をつき続け、先日、安倍晋三は「私たちは強行採決なんてこれまでに考えたこともない」と平気な顔をして言い放ったけれど、こういう行動をまったく追及しようとしない日本のマスコミがこうした風潮を是認している。
本屋の店頭に立つと、平気で嫌韓本、嫌中本、あれはなかった本がこれ見よがしに平積みにされておかれている。つまり目立つように置いてあるということだ。勿論この国は自由に発言が許されるという国ではあるけれど、一方的に他者を貶める考えを書店自らが推奨しているということでもある。
何度も言い古された例示で恐縮だけれど、足を踏んだ奴は足を踏まれた人に思いを馳せ続けなくてはならないのだ。
「何度も何度も、いつまでも謝り続けるというのか!?」という主張に対しては「その通りだ」といってやる。
(写真:猫だって怒っている。)