ほぼ足りてまだ欲 その先

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答えられないだろうなぁ

安倍晋三首相の米ハワイ・真珠湾訪問に関し、日米の学者ら約50人が25日、首相あてに歴史認識を問いただす公開質問状を出した。「侵略の定義は定まっていない」とした首相の国会答弁の真意や、真珠湾のみならず、中国や朝鮮半島アジア諸国の犠牲者も「慰霊」する意思があるのかをただしている。
 公開質問状を出したのは映画監督のオリバー・ストーン氏や、法学者のリチャード・フォーク・プリンストン大名誉教授、哲学者の高橋哲哉・東京大教授、安斎育郎・立命館大名誉教授ら計53人。
 質問状では「日本が攻撃した場所は真珠湾だけではない」と指摘し、安倍首相が2013年の国会答弁で「侵略の定義は定まっていない」と主張したことにも言及。「連合国およびアジア太平洋諸国に対する戦争と、対中戦争を侵略戦争とは認めないということか」と問いただした。
 また、26日からの首相のハワイ訪問に関し、「中国や朝鮮半島、他のアジア太平洋諸国、他の連合国における数千万にも上る戦争犠牲者の『慰霊』にも行く予定があるか」とも質問している。さらに日本の「侵略的行為」や「植民地支配」についての首相の歴史認識もただした。(ワシントン=佐藤武嗣・朝日新聞2016年12月25日21時28分)

 53名の中にどんなメンバーが入っているのかを知りたいのもあるけれど、いつ、どうやってこの公開質問状をまとめたのかについてもかなり興味津々である。確かに安倍晋三は国会で「侵略」の定義が定まっていないと発言している。

  • 参 - 予算委員会 - 10号 平成25年04月23日:村山談話の「植民地支配と侵略によって、」について、自民党の元弁護士で何かというと騒ぎを起こして注目を浴びたがる丸山和也の「この植民地支配と侵略という、植民地いわゆる政策。植民地というのはいろんな定義がございます。西欧列強がやった、イギリスのインドの支配のようなものもありますれば、日本の例えば植民地と言われている日韓併合、国と国との合意によってなされた、こういうのもございます。」に対して答えたもので、安倍晋三はこう話している。「まさにこれは曖昧な点と言ってもいいと思います。特に侵略という定義については、これは学界的にも国際的にも定まっていないと言ってもいいんだろうと思うわけでございますし、それは国と国との関係において、どちら側から見るかということにおいて違うわけでございます。」

 つまり、彼は「侵略」はされた側にとっては「侵略」であってもした側は必ずしもそうは思っていない」という身勝手な解釈を開陳したわけで、これをそのままにしている日本のマスコミに対しても、彼らの公開質問状は批判を加えているということになる。
 多分今回の真珠湾訪問についても深くはまったく考えていない行動なのではないかという気がする。あまりにも唐突な表明だったし、保阪正康が懸念するように、彼は現場で非常に通り一遍なとってつけたような曖昧模糊とした談話の発表で終わってしまうのではないかという気がする。この発言によっては日本の戦後最悪な展開を招いてしまう可能性だって大いにある。なぜなら、わが国が過去にやってきたことはそんなに簡単なことではなかったからだ。
 かつての週刊朝日の編集長だった山口一臣は「11月17日にニューヨークで行われた“異例”の「トランプ・安倍会談」に対する“お詫び”」だよ、と喝破している。アメリカの現政権は激怒し、とくにキャロライン・ケネディ駐日大使は日本政府に強く抗議したと伝えられる、というのだ。その上、そもそもの「トランプ・安倍会談」も“お詫び”だったということである。つまり、ヒラリーが勝つと決めてかかっていたから。
 これをきっかけに一月国会解散をしようとしているらしいっていうんだから、今度こそ安倍晋三自民党をたたきつぶさなくちゃならん。しかし、それでも日本の有権者は選挙に行かないんだろうな。