ほぼ足りてまだ欲 その先

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挨拶

 安倍晋三の長崎での挨拶の中にこんな言葉があった。

真に「核兵器のない世界」を実現するためには核兵器国と非核兵器国双方の参画が必要です。わが国は非核三原則を堅持し、双方に働き掛けを行うことを通じて国際社会を主導していく決意です。

 つまり彼の挨拶には核兵器を持っている国が参加していない核兵器禁止条約は意味がないという意味が込められている。それに参加すらしていない唯一の被爆国の裏切り行為はなんとするというのか。それに対する答えがない。
 そして「わが国の非核三原則」はとっくのとうに嘘だったということがばれているのに、頬被りではあまりにも情けない。
 何が何だといっても、この原爆二発投下に関しては、米国は世界中から非難されてもしょうがない。しかも、その後米国は日本の医学界を動員して、被爆者の治療に当たるのではなく、原爆による影響を観察することに専念して被爆者を放りっぱなしにしていたわけだ。まるで日本国民をモルモットとして扱っていた。許しがたい行為であって、今からでも賠償を請求したいくらいだ。
 しかし、だからといって日本がやったことが帳消しにされるわけではない。こうした被害はひどい話で、だから戦争は嫌だというのは当然だが、米国を非難して終わるわけではない。日本がむちゃくちゃにしてしまった侵略先各地の人たちだって、なんでこんな目に遭わなくちゃならなかったのかと怒っていたに違いない。わが国国民だけが被害を受けたわけではなく、加害者でもあったということを考え、だからこそ戦争を考えてはならないということでなければならないはずだ。
 だから、私たちはこういう日本国憲法を持ったのだ。その思想にまず最初にケチをつけたのが米国だ。これを忘れちゃならない。