ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

道路

 いわゆる下町生まれで下町育ちのつれあいは物心ついた頃から、トイレは水洗だったし、全ての道路は舗装されていたという。砂利道だったのは、昔から一部の地域と大きなお寺の境内だけだったという。
 同じ歳だというのに、わたしとは随分異なる環境だった。わたしは5歳の時に引っ越した焼け跡の土地が、周辺には珍しく、浄化槽を庭にかまえた家の跡だったので、その時から水洗トイレだった。家の前の坂道はもちろん未舗装で、雪が積もると、その坂道をスキーで降りていく近所のお兄さんを見たくらいだった。小学校低学年の時に、駅前の通りが、国道のバイパスとして作り替えるという大工事が行われ、それが上下一車線ずつ舗装工事が行われ、これが近所の最初の舗装道路だった。商店街ですら、舗装されてはいなかったから、雨が降り始めたら、必ず長靴が必要だった。その代わりに水たまりで遊ぶことができるという特典がついてきた。これは子ども心にとっては大変楽しい遊びだった。それが清水の三保半島に引っ越してからは、全てが砂地だったから、水たまりがそれほどできない。人が歩いて固まった道路、土が入っていた校庭には水たまりができた。
 水たまりには想い出が多い。