ほぼ足りてまだ欲 その先

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筑紫哲也

まだ読んでいない。

 ふと思いだしたんだけれど、今世紀の初めだったと思うのだけれど、母校のホールで筑紫哲也の講演会があった。News 23のキャスターを降りてからのことだろうか。当時私は母校の埼玉キャンパスにいたので、時間に合わせてホールに行って見ると、中はもう席は空いていなかった。筑紫哲也が登場してから「ステージの上にも来れば良いじゃないですか」といったような気がした。私は友達と一緒に、かなり前の方の壁際に立っていたような気がする。一応の話が終わって「質問がありますか?」と筑紫哲也がいったので、もちろん私は手を上げたけれど、たくさん手が当たった記憶がある。もちろん私は当たらなかった。あそこで、50歳過ぎの男をさすことはちょっと考えられないよね。するとそのうち当たったのが高校生で、彼が「どこかで17歳の人が「なぜ人を殺してはいけないか」と疑問を投げかけて話題になったけれど、筑紫さんはどう考えますか」と聞いた。思わず場内がお〜といったような気がする。
 ここまでは良い、大変に良い質問だ。しかし、私は筑紫哲也がなんと答えたのかを覚えていないのだ。というのは、私自身が「なんでだろう」と考えてしまったからなのだ。「他者の命を軽々しく奪ってはいけないからだ」と答えたとすると、「それではどうして、それが家畜、あるいは植物だったら問題にならないのか」と更問をされて、にっちもさっちもいかなくなるのが目に見えたからでもある。
 筑紫哲也は一体何と答えたんだったか。
 母校は当時はこういうことをやったのかと今になって思い出すと、今の学校の体制だったらどうするかと疑問である。
 TBSのキャスターといえば、この学校は田英夫がキャスターをやめてすぐ、彼の講座をつくって迎えたことがある。しかし、枠があいていなかったのか、一時間目の授業だった。私は一時間半をかけて通っていたものだからすぐさま行かなくなってしまった。今から考えると、なんと勿体ないことをしたのだろうか、と己の愚かさに絶句する。それでいながら、30年後には1時間半をかけて午前8時半からの授業にせっせと通ったんだから、やっぱり自分で金を出さないと、ダメなんだろうな。