ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

映画


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WOWOWでやっていた映画「Blue Bayou」2021年 アメリカ映画
脚本・監督・主演:Justin Chon(1989年5月カリフォルニア州オレンジ郡生まれ)
「2021年カンヌ国際映画祭に出品され、8分間におよぶスタンディングオベーション喝采を浴びた、愛と感動の物語」というのが宣伝文句。
 韓国から米国へ養子に出た子どもたちがたくさんいるとは聞いていたけれど、1950年代から2017年までにその数は11万人にもおよぶという。多分、ベトナムからの養子もかなりの数に登るのではないだろうか。しかし、驚いたのは、市民権を持たない養子が結構な数に登るということだ。
 なんでそんなことになるのかと思ったら、養親となった側に大きな責任があるらしい。面倒だ、どうやったら良いのかわからない、金がかかるのは嫌だ、というような理由で市民権を申請しなかった人たちがたくさんいるという。それにしても養子縁組が成立した時点で自動的に市民権は付与されてしかるべきだろう。それをわざわざ養親にそのプロセスを踏ませるシステムに大いに問題があったわけだ。
 それでも永住権さえ持っていれば、制限はあるものの暮らすことはできる。しかし、一度犯罪歴がついてしまうと、その永住権を剥奪されてしまう。そうすると母国へ強制送還されてしまうということになる。
 米国は2000年になって養子縁組に自動で市民権を付与する「養子縁組児童市民権法」を施行した。だが、当時、すでに大人になった人は対象から外されてしまった。
 大人になって強制送還されたら、母国に帰ってどんな事が起きるのかというと、まず言語が使えない。子どもの頃から米国で育ってしまうから母国語がわからない。しかも一人きりの場合がほとんどだ。挙げ句に米国での犯罪歴がある。多くの元養子が困難に陥ったことだろう。

 こんなこと、全く知らなかった。

その2

 区内の公園の築山に十月桜が咲いていて、ほぼ満開だと家人から聞いたので、散歩のついでに足を伸ばしてみると、なるほど、二本の十月桜の木にきれいに花が咲いている。近所の他の十月桜はもう充分に成長しているものだから、あの小さな花は上の方に咲いているのでなかなか良く見るチャンスがないのが、ここはごく最近植樹されたものだから(実際には何年前か知らないけれど)すぐ目の前に咲くので、よく見える。
 そこへ不意にカメラをそれぞれ抱えたふたりの西洋人の若い男を連れた片言の日本語を話す男が築山に上がってきた。彼は帽子をかぶってサングラスをしていて、その上マスクをしているものだから、全く顔が見えない。かなり怪しいよね。その人が「すみません、ここは築山ですか?」と聞くのだね。
 「そうですよ、少なくとも僕らはそう呼んでますよ」と答えた。
 すると彼が「ここにホームレスのいしがきます」という。
「えっ、いし?」と聞き返すと「doctor」っていうのだ。
つまりなんですね、ホームレスパーソンのための医療相談でもあるのかも知れないと。しかし、私たちの他には誰もいない。すると彼が「2時頃に」というんだけれど、時計を見ると、まだ12時半なのね。
「一時間半もあるよ、その辺の桜でも楽しんでね」といって別れたんだが、一時間半は長いよねぇ。

 それでもそういう活動をしてくれるお医者さんがいるっているを初めて知ったけれど、必要な活動だよねぇ。この区にはどうしても避けて通れない。

その1

 明け方にふと眼が覚めたので、イヤフォンを耳に突っ込んでTBSのテレビの音声だけを聞いた。落語だった。歌丸が死ぬ前の話を枕に振っていて「うちの協会」といっていたから芸術協会の噺家らしかった。しかし、あんまり聞き慣れない声だった。その歌丸の話は何かを頼みに行ったんで畳に座って頭を下げたんだけれど、歌丸が「話はわかったから、そこからどいてくれ」といったので、何だと思ったら酸素のビニールの管を踏みつけていた、というんだ。どこかで聞いたような設定だし、ついこの前死んだ歌丸を枕にふることの「いやらしさ」というか「汚さ」が嫌だった。噺はどうやら浮世床なんだけれど、なにか汚らしい。すぐさま切ってそのまま寝てしまった。
 カラスカァで夜が明けて、一体誰だったんだろうと、番組表を検索したら、それが小痴楽だった。私は彼を嫌いで殆ど噺を聞いたことがなかったから、わからなかった。噺を聞いたことが殆どないのに、なんで嫌いなのか。見るからに俺は売れてんだ風を吹かせるからだ。

反知性主義


 「反知性主義」という言葉が使われだしてから、もう随分になるような気がする。アカデミズムを軽んじる風潮というのはかなり昔からある。特に軍事組織の中には堂々と居座っているような気がする。それが今や軍事組織から政治組織にまで波及していることは否めない。むしろ「反知性主義」が軍事的、そして政治的組織を貫いているんだという解釈もできるのかも知れない。米国の共和党に見るトランプの独善的な嘘で塗り固めた価値観というのは、そっくりそのまま日本の自民党に現れているようにも見える。
 勇気とか、強さとかという意味が全く曲解されて出現していて、単なる乱暴さ、単純さ、に象徴されていたりする。愚かさが単純な価値観に集約されていく。

気の向くまま散歩

 最近は結婚披露宴前に二人で着飾って撮影をして、それを披露宴でご披露に及ぶらしくて、そんな撮影現場に遭遇することが多々あります。そんな二人の撮影を初めてみたのは、多分外国の観光地で、中国人の二人がウェディング衣装で撮影している現場だったような思い出がありますが、今や日本でも当然のごとくで、遭遇しても驚かなくなりました。
 思い起こせば、半世紀前の自分たちの披露宴で、紋付袴を着たのは実に地味なことでございましたなぁ。なにしろしゃっちょこ張って、実に不器用でした。今の人達はまるで芸能人のようでございますよ。
 今はちょうど七五三のシーズンで、カメラマンとメイクさんと思しき人を引き連れたお二人を拝見すると、随分大きな七五三だね、と冷やかしてしまいそうですね。

 そんな風景を見ながら、某バス停に参りますと、今正に東京駅まで行くバスがやってきました。このバスは元はといえば22番の都電の継承バスで「東42」という南千住駅西口から東京駅八重洲口を結んでいます。かつては結構な本数が出ていたのですが、今じゃ昼日中になると一時間に一本あるくらいの体たらくでございます。ですから、「ここで会ったが百年目」ってわけで、飛び乗りました。ふと気がつくと、前の席にアゴマスクのオヤジがいたので、一番うしろの席に移りました。

 終点まで行ってもよいのですが、三越前で降りて、弁松でも買って帰ろうと思っておりました。すると、COREDO室町テラスの建物が目に入り、そういえば随分入っていないよなぁとそっちへ。二階の台湾系の本屋さん、誠品生活日本橋へ上がりました。捜査ねぇ、かれこれ5年ほど上がっていないかも知れません。ここの本屋さんはジャンル別になっているのですが、やっぱり勝手がわかりません。これで実際商売になっているんですかねぇ。文庫の店があったので、じっくり見ようと思ったんですが、なにしろ一番下までびっしり棚になっているものですから、一番下の本を見ようとすると、しゃがみこんで、そのうえ顔を突っ込まないと見えないのです。その体制は爺さんにはきつい!諦めました。

 ぐるりの廊下にもワゴン形式に商品が出ておりますが、その中に某画伯の作品をあしらった商品のワゴンが有りました。作家さんではなくて、某お店の方が商品化したんでしょうか。カレンダーを求めました。
 で、そのままCOREDO室町テラスを中央通りに出てくると、なんとそこへ東42番の南千住行きが通りかかりました。なにしろ一時間に一本のバスですから、こんな奇遇なことはないわけで、また走り込みました。考えてみると、ただ単にバスの往復で、しかもペラ一枚のカレンダーを買いに来たことになります。

 これではどうよ、というわけで、5つ停留所前でバスを降り、日頃滅多に来ないかつて暮らした界隈をじっくり見ながら帰ってまいりました。昔の集合住宅の隣に、5階建ての集合住宅。家人の実家の隣の二軒が一緒になって建てた集合住宅が完成していて、花屋さんとその後背地が一緒になった大きな敷地や、もとのガソリンスタンドの跡地の集合住宅建設がいよいよ始まって、あっちもこっちもどんどん様子が変化していっています。

クレジットカード

 いつものスーパーで、いつものようにセルフレジで、いつものクレジットカードで決済しようとすると、機械が「このカードは使えません」っていうんです。なんだよ、この機械、バカなのか、と。係の人が来て、もう一回やってみて、とセットしてくれたのにやっぱり「使えません」と頑ななんですよ。他のカードにしようかと思ったけれど、何事も経験だからと、「どうしたら良いか」というと、サービスカウンターへいってくれというのです。面倒だなぁと思ったけれど、乗りかかった舟だからと、そこへ移動。そっちでやってみても、やっぱり「使えません」と出た。しょうがないから、他のカードに切り替えようと財布から他のカードを取り出そうとすると・・・やや!なんと同じカードが出てきた!あっ!そういうことか!

 どういうことかと申しますと・・・
今を去ること、一年近く前のことです。他のスーパーでカード決済をした時のこと。このスーパーのカード決済機はレスポンスを何度も要求する機械で、挙げ句に表示が小さい文字で何度も様々に入れ替わる。もう今度の表示が終わりだろうとよく見もせずにカードを引き抜いた。すると、早すぎたらしくて、「係員が参ります」表記になってしまった。そこへやってきた係員というのが見るからに「あぁ、また訳のわからんジジイがなんかしたんだな、全く!」という雰囲気満載のお姉さんだった。ポンポンと何か押して「はい!」とかいって明け渡されて、ムカついた。決済を済ませて、そそくさとスーパーをあとにした。
 うちに帰ってからなんかの拍子に、財布からカードを取り出す用事があって、財布を開けたらいつものところにそのカードが刺さっていない。あれっ!一瞬顔面蒼白。うわっ!どこかで落としたんだろうか!すぐさまカード会社に連絡をとって切り替え依頼をした。二週間ほど経って新しいカードが出された。しかし、あのカードはどこへいったんだろうと。
 もうおわかりでしょう。「あのカード」はちゃんと財布の中にあったんです。しかし、いつものところに刺さってなかったんです。それが昨日の六義園年間パスポートを作った時に、他の年間パスポートと一緒のところにクレジットカードが刺さっていて、おかしいな、いつこんなところに刺したんだろうと、カードを刺すところに差し替えたんだったのです。つまり「使えない」わけで、自分でexpireさせたカードだったのです。
 犯人を 捉えてみれば 自分だったのです。あぁ、悲しい結末。

 今日は向島百花園でした。十月桜が満開でした。

年間パスポート

 大きく出ました!なんと年間パスポートを導入いたしました!
駒込六義園です!年寄りパスポート、「600円!」やったぁ〜!

 勇躍(最近これ得意です)紅葉を愛でようじゃないかとやってまいりましたが・・・あんまり進んでいないんですよね。こんなもんですか?それでも六義園には「はとバス」がやってくるんですよ。窓口でパスポートを買っていると、かかりの方が話しているのを聞いていたら「二番目はまだ来ていない」といってんですよ。多分お客さんはがっかりかもね。
 それでも前回に比べたら、池に浮かんでいる鴨の数もほんのちょっと増えたかなぁという程度ですが、カラスの奴らが以前にもまして増えていますねぇ、こりゃどういうわけだろう。鴨連は恐れをなしてこっちへ来ていないんでしょうか。

 それでも奥の茶屋のところにはもう既に雪吊りができていますから、冬準備完了なんでしょうか。やっぱりこういうところは今日のように雲ひとつない青空で、お陽さま燦燦と降り注ぐ日が暖かくてよろしいかと思いますねぇ。といいながら、私は雨模様の六義園は大好きで、それは何よりもお客さんが少なということもございますが、水滴がついた木々が好きなのでございます。日陰の水分、よろしうございます。

 そうそう、六義園といえば、正門の真ん前、つまりフレーベル館の隣に立つマンションにお住まいの、書籍の装丁家の方のブログを愛読させていただいておりますが、取り上げられる書籍や知識に参考になるものが多く、こういう方を見つけられることはネット社会の美味しいところといってもよいのではないでしょうか。この方をどうやって見つけたのかというと、そもそもこの方が高校時代までに静岡の清水に暮らしておられた時期が長く、高校時代に撮っていた地元の写真をアップしておられたことがあって、それが私の検索に引っかかってきた、というところから始まっています。(こちら

 六義園と白山通りの間にはやんごとないお屋敷や宗教団体が軒を連ね、まったく価値観の相容れない世界が拡がっております。都バスにシルバーパスで乗り込むと、ようやく現実に返ってきたような気が致します。途中でバスを降りて食べ物を調達しようかなと思ったら、今日は二の酉で、降りたら人混みを歩かなきゃならないんだと分かって、至近までバスに乗ってしまいました。
 そうそう、医者に行ってインフルエンザのワクチン注射を致しました。COVID-19のワクチン注射に比べるとあんまり腫れてこないような気が致します。なぜか看護婦さんが二人もいなくて、てんてこ舞い。先生が採尿カップを渡しに来る始末。先月の健康診断の結果は全く問題なし、といわれましたが、本当に大丈夫なんだろうか。
 家人の親戚のおじさんが今年の二月に96歳で亡くなったというハガキが来る。COVID-19騒ぎで親戚の訃報もすぐには来ない。