ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

権利

 シリアに行こうとしているとして外務省がパスポートを返納させた杉本祐一氏が日本外国特派員協会で会見した時に、質問に立ったフランス人がいった言葉。

私の理解する限り、日本人とパスポートの関係は、他の国とはちょっと違う気がする。つまり欧米では市民の権利だが、日本では、"政府が与えてあげる"という感覚があるのではないかという感じがする。

 なるほどおっしゃる通りで、無意識ながら私もそうした感覚にとらわれている。押し頂いているような意識でいる。それはかつてのパスポートを申請受理するところがそういう雰囲気の中で行われていたということだろう。車の運転免許証の受理と同じ感覚といったら良いだろうか。
 会見の全容はこちら

媒体はなんでしょ?

 天皇制反対などを訴えるデモを警備していた警察官に暴行したとして、警視庁公安部は11日、公務執行妨害の現行犯で、氏名不詳の女を逮捕した。公安部によると、完全黙秘している。
 逮捕容疑は11日午後4時25分ごろ、東京都渋谷区神宮前の路上で、警戒にあたっていた50代の男性警部補の胸を肘で殴打するなどの暴行を加えたとしている。警部補にけがはなかった。
 公安部によると、グループは建国記念の日にあわせて約110人でデモを行ったが、周辺には対抗して右翼団体や右派系市民グループが集まっており、警視庁が警戒に当たっていた。(2015.2.11 21:31)

 見るからに転び公務執行妨害という奴でございますな。え?いったい何のことかって?私服の警察が(もうほとんど北の国のようでございますよ)自分で転んで見せて「公妨!公妨!確保!」と叫んで逮捕してしまうという奴で、デモに行っていると、時としてその現場を見ることがあるんですよ。そんな時はデモ隊仲間に見られないように、一斉に制服がよってたかって四肢を確保して持って行っちゃうので、あっという間です。何が何だかわからないうちに車で運ばれちゃいます。
 そうやって脅かしておけば、市民はビビってこういう抗議行動に出ることができなくなっちゃう、つまり今マスコミがやっている自粛って奴ですね、そうなっちゃうのを期待しているわけです。どうやら、このケースも逮捕した公安は随分大きな男らしい。
 辺野古の現場では海上保安庁が堂々とやっていますよ、見る人がいないからね。
 そうそう、この引用記事の媒体はなんでしょう?そうそう、もちろん産経自民党広報新聞です。

無責任

 原子力規制委員会という原発再稼働推進機関があるけれど、名前からして間違っている。なんも規制するつもりは彼らにはない。現状のルールに則って審査するといっているんだけれど、その現状のルールそのものが問題なのだからなにをか況んやである。
 その委員メンバーを見てみると、

  • 田中俊一委員長:元々根っからの原研育ち。中立なポジションであるわけもない。
  • 田豊志:同じく原研育ち。
  • 田中知:ずっと東大。元原子力学会長。
  • 中村佳代子:放医研から慶応大放射線科「管理することができない、あるいは、信頼することができない科学や技術は使用してはならない」
  • 石渡明:金沢大理学部、元日本地質学会会長。

 このメンバーだと、なんでも3対2で再稼働に結論が出ることになるだろう事は火を見るよりも明らかではないのか。
 そもそも原子力発電システムがまともでないという現状を真摯に受け止めることなく審査するなんざ、臍お茶である。

老害

 かつて郵政大臣だった深谷隆司というのがいる。例のリクルート事件ですっかり信頼を失ってしまって、その後ろくな事になっていない、まぁ、いってみると元国会議員に過ぎないオヤジが沖縄県知事の翁長雄志を批判している。

大体、翁長知事は、県外移設と言いながら、では何処にという具体案には一切触れない、対案を考えようともしていないし、全く無いのである。(こちら

 理屈がつかないと、なんとでもいうものなんだなと、むしろ失笑を買うとはこのことだけれど、これだけ沖縄県民が辺野古移設を反対している現状を真摯に受け止めることができない、ま、いってみれば負け犬が虎の前に出てきて、遠吠えをしているという図式である。県外の候補地を考えなくてはならないのは沖縄県側ではなくて、自民公明連立政権側のことである。沖縄県民を馬鹿にしているのか。

日本のバスケットボール

 グチャグチャになっちゃって、国際機関からおまえらもうやらしてやらねぇと三行半を下されても、自分たちではなんにもまとめられなかった日本のバスケットボール界はとうとう、こんな事になっているんだそうだ。

国際バスケットボール連盟FIBA)が立ち上げたタスクフォース(特別チーム)の第1回会議が28日、都内で行われた。
 FIBAのインゴ・ワイス財務部長とともに、日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎氏(78)がまとめ役のチェアマンに就任。FIBAから無期限の国際試合出場停止処分を受けた日本協会の問題点(1)協会のガバナンス(組織統治)(2)男子リーグのNBLとbjの統合(3)男女代表チームの強化体制確立の解決を主導していく。(日刊スポーツ2015年1月28日18時3分)

 そうか、こんな事になっていたのかと今頃気がついてびっくりだ。あの川淵三郎を連れてこないと収まらないってのが何とも情けない。今から思えば、アシックスの鬼塚会長が亡くなったのが痛いんじゃないだろうか。
 一体どうなるだろう?

昼飯

 友人から麻布十番の洋食屋、「Edoya」が旨いぞぉ〜!と聞いたので、新宿の帰りに麻布十番に寄り道をしようと、大江戸線に乗っていた。電車の中のアナウンスが「次は国立競技場、東京体育館前です」といった後に、英語で「Next stop is KOKURITSUKYOUGIJO, TOKYOTAIIKUKANMAE」というんであります。これで英語のアナウンスのつもりっすか?どう考えても聞く人の立場に立ってないような気がするけれどなぁ。
 7番の出口まで地中深くからえっちらおっちらエスカレーターで上がってきて大通りを渡り、鯛焼き屋の前を通り過ぎてまっすぐ行くと左の角にその店がある。
 私が入った時はまだ午後1時になっていないのに中年男女が二人いただけで、その二人が席を立ってしまったら、厨房のお二人は「さぁ、なんにしましょ?」といわんばかりだった。そうそう、ここの牡蛎フライは2個から5個まで選べる。とりあえず4個といったのだけれど、折角ここまで来たのだからとそれを訂正して5個にした。セットにしたら、小さなサラダと小さなコーンポタージュスープがでたんだけれど、これがまぁ、子どもの頃、生まれて初めてナイフとフォークで海老フライを食べた清水貿易会館のグリルで堪能したスープそのものだったのである。
 で、やってきた牡蛎フライを見て、いやはや、私はビックらこいてしまったのだよ。いや、でかいでかい。三口ぐらいじゃないと食べられないのだよ。それが5個だ!これは凄いなぁと思ったが、値段にも驚いたよ。

一銭五厘

 保阪正康レクチャーの日。
 特攻隊で命を失ったものおおよそ3,000人といわれている。そのほとんどは(全部とはいわない)出陣学徒であり、少年兵であった。なんで、職業軍人として長年訓練を重ねてきた職業軍人ではなかったのか。それは国がそれほど金をかけて育成して育て上げた職業軍人では勿体なかったからである。同じ徴兵されたものの中でも出陣学徒は当時としては選び抜かれた高等教育を受けたものであったから(今の誰でものぞめば大学生とは格段の差)簡単な訓練で突っ込むことができると認められていたからである。
 常に徴兵兵士の訓練で良くいわれていたと聞くのは「おまえらの代わりは一銭五厘でいくらでも補充が効く」だった。そしてこの考え方は軍隊特有の考え方ではない。当時の後背の思想がこれを全面的に支持していたからこそ成り立った考え方だった。それ故にこの考え方は加速されてきたといって良い。
 ここまで保阪の話を聴いていて、私は「なんだ、全く今も変わっちゃいないじゃないか」と思った。保阪もそういっていた。霞ヶ関の高級官僚は今でも全くそう思っているだろう。日本軍が友軍の戦死者の遺体を遺棄してきたのは、こういう背景があるからだったのではないのだろうか。(そんなことを考えている余裕なんてねぇんだよ、という声が聞こえる)。

2015年02月11日のツイート