イヤな気分といえば、私の住んでいるマンションには自転車の置き場が一戸に一台しかない。入居前からこれはわかっていた。しかし、自転車の所有形態に合わないからマンションを買うのを止める、という思考を私はとらなかった。この地域は平坦な地形だから、年寄りから子どもまで自転車を多用する。これが丘陵地帯にあれば、そう簡単に使えないから使用率は下がるだろう。だから、この辺では一家で何台も自転車を持っている。下手をすると一人一台持っている。
きっと入居後、地域性を反映できなかった設計者の間違いを居住者が訂正していくだろうと思っていたら、あに図らんや、自宅へ自転車を持ち込むことすら「非常識である。自転車の持ち込みを禁止する」と理事会が云う。
自転車大好き派はさまざまな自転車を持つ傾向にあるし、それを自宅内にラックに載っけたりして保管する。しかし、ここの理事会メンバーにはその発想がない。もうそろそろ入居満二年になるが、自転車をめぐって対立構造が生まれそうである。
