日曜日の夜はラジオ局はほとんどがお休み。にもかかわらずTBSから何やら聞こえる。語りが続く。インタビューが入る。東北放送が2005年芸術大賞を受賞したラジオドキュメンタリーである。あの玉音放送がどんな中身だったかという検証をしている。放送会館で警備に当たったという当時の憲兵にもインタビューしている。玉音放送の中身をきちんと聴いたことがこれまで一度もなかったことに気づいてびっくりした。「忍び難きを忍び、耐え難きを耐え」の部分しか知らない。ここで語られている「戦争」は4年間のことにしか触れていないということも知らなかった。仙台に住む在日の方に終戦のことを聴いてもいる。それまで日本人の若者が彼女の父親を歳上にもかかわらず「君付け」で呼んでいた。それは職場の上司だったからだ。しかし、終戦と同時に「歳上の人間に君付けするのはよせ」と主張したという。途中から聴いていたので、「なぜ、インタビューの相手が仙台の人なのだろうか」と不思議だったのだけれど、制作したのが東北放送だったのだ。興味深い放送だった。もう一度きちんと聴きたい。