今朝のフジテレビのワイドショーで年金絡みの着服、横領事件が起きた地方自治体のうち、日野市以外の各自治体は刑事告発をしないとした件を取り上げ、各自治体に取材していた。告発をしないという自治体のほとんどのコメントはおおよそ一致している。既に全額返却されている、懲戒免職等の処分によって充分に社会的制裁を受けている、といったものなのだ。これ以上のダメージは可哀想、という雰囲気。その辺を通り過ぎる人たちは全く周囲に関心を示さず、化粧をしていようが何かを食べていようが構わない都会とは大いに違うのは理解しなくてはならない。「名前を公表しなくても（都会暮らしの私にはそもそも、ここから既に理解できないのだけれど）、それが誰のことなのかがおのずと知られてしまっている」くらいだからこれ以上は必要ないだろう、というのがほとんどの自治体のコメント。
彼らの最大の間違いは、この着服、横領された金が社会保険料で、全保険加入者、すなわち国民全員の資産であることの認識が足らず、それがその自治体のものだと勘違いしているところにあるのではないだろうか。結果的に保険料としてそれがどんな過去を持っていようと国庫に納めた時点で既にラウンドリングが終わっているという解釈がなされるということだろうか。
あなた自身の所持金が取られたのだったら、金を返して貰ったから、まぁいいか、というのはあなたの勝手である。それとこれとは全く違うのだ。
