ほぼ足りてまだ欲 その先

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竹久千恵子

 鶴見俊輔の「日米交換船」(新潮社2006)の中で西春彦の名前が出てきたので、その「回想の日本外交」を見付けたのと同時に竹久千恵子という女優の名前が出てきたので、「モダンガール 竹久千恵子という女優がいた」(香取俊介著 筑摩書房 1996)という本をやはり地元の図書館で見付けた。ここの図書館は新しい本はなかなか入ってこないけれど、古い本は結構持っている。「日米交換船」の中で加藤典洋が紹介する竹久千恵子に関する引用元はこの本のようだ。彼女が最後に結婚していた相手は河上清の息子のクラーク河上で、鶴見俊輔のお爺さんである後藤新平が河上清に援助していたという奇縁でもある。この竹久千恵子が終戦前に最後に出演した映画は山本嘉次郎が監督で、黒澤明が助監督だった『馬』という映画だそうである。鶴見俊輔は竹久を「日本はやがて亡びるけれども、亡びたあと出てくる日本人はこういう人だ。」という。