ほぼ足りてまだ欲 その先

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訃報

 本屋で何気なしにキャッシャーの横の棚を見たら、「加藤典洋 追悼」と書かれてあって、彼の「増補 日本人の自画像 (岩波現代文庫)」が置かれていた。思わず頭が混乱した。あの「加藤典洋」が死んだとは私は全く聞いていない。慌ててネットで探したら、今月の16日に肺炎で亡くなっていると、20日の新聞が報じていた。なんと彼は1948年4月1日生まれで、うちのつれあいと全く同日の生まれだ。私は彼はもう少し若いのだと思っていた。彼の名前を初めて聴いたのは2006年に新潮社から出版された「日米交換船」という本によってだった。これは加藤典洋黒川創鶴見俊輔から聞いたという形になっていたもので、非常に面白い本だった。それまで割と距離を取っていた鶴見俊輔に一気に近づくきっかけになった本だ。黒川創がまだ50代後半くらいだから、そんな歳だと決めつけていた。そうか、そんな歳だったのか。
 東京新聞が共同電そのまんまだったのは悲しいものがある。

日米交換船

日米交換船