ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

日本勢攻勢

 キリンビール(あ、いや、今はキリン・ホールディングか・・)の豪州の子会社で豪州の第二のビール・ビュリュワリーであるリオン・ネイサンが豪州最大の飲料メーカーであるCoca Cola Amatilの買収を提案していて、完全子会社化する計画だという。これが成功するとキリンはAmatilの株式の過半数を占めることができないが最大株主となるのだという。昨日のニュースはこの話で持ちきりだった。
 前にはサントリーニュージーランドの会社を買収していて今回の為替の大きな変化に対応して打って出るという作戦は考えることではあるけれど、これは日本のブランドの浸透を図ろうという作戦ではないだろう。最も大きな市場である中国、東南アジアの市場では日本のブランドの市場拡大が図れるとは思えないのだけれどどうだろうか。何事についても海外市場に対して腰軽く動き回る豪州の企業のスタンスに期待するのだろうか。だとしたらこれから先最も鍵を握るのはこうした豪州企業の経営を司る豪州人の役員と日本のホールディング企業から多分派遣されるであろう日本人役員との相互の理解がうまく機能するかどうかである。往々にして今でも発生する現地役員と日本人経営陣との間のコミュニケーション、そしてポリシーの共有がうまくいくかいかないかはとても基礎的なことだけれども、いつの時代にも、どこに行っても最も大きくて難しい課題だ。

090209 追記:

キリンHD、豪コカ・コーラ買収を断念
 キリンホールディングスは9日、豪清涼飲料大手のコカ・コーラ・アマティルの買収交渉を中止したと発表した。実現すれば5000億円近い大型買収となるとみられていたが、買収交渉が不調に終わった。キリンHDは「これ以上の交渉継続は有益でないと判断し、交渉終了することを決定した」としている。
 キリンHDは昨年11月に豪コカ・コーラ・アマティル株の買収提案を発表。計画によると、キリンHDの連結子会社、豪ライオンネイサンが豪コカ・コーラ・アマティル株を取得し、経営統合を目指すものだった。 (NIKKEI.NET 090209 08:25)