400時間のテープを元に全3回NHKが放送した「海軍反省会」をもとに半藤一利、澤地久枝そして呉市海事歴史科学館の戸高一成館長による座談。失敗から学ぶことはうまくいったことから学ぶよりも数段成果が高いのに、日本ではそれがなされない。
保阪正康がいうように、高級軍人はあくまでも官僚であるという理解をベースに持っていないとあの戦争を見誤る。戦後の会社組織に今でも正にその通りの縮図がこの反省会にも見ることができるというのは正にそのことだ。
最後の三人のそれぞれのコメントを聞いていると、多分次の時代をつくる世代に向けて語ろうとしておられるのだろうと思うけれど、はなはだ残念ながらそうした世代はこういう番組を見ることはないだろう。
日本が真珠湾を奇襲したのが12月8日だったからこの放送があったんだと、番組中にようやく気がつく始末。なんということか。
それにしても「洗脳」とは恐ろしいことながらなんと容易にあっという間の短期間にして実現してしまうことだろうか。