ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

久しぶりの快晴

 いやいや、朝はやっぱりお陽様が照らなくちゃだめだ。今日は本当に久しぶりに「あっぱれ!」というくらいの好天気。昔だったら「11PM」のフィッシングが「一夜明ければ、ドピーカン!」という場面に出てくるくらいの好天気である。
 木曜日のレクチャーを聴きに新宿にいく。先月の後半は10分前に到着したのに、一番前が埋まっていて、ちょっと悔しかったので、予定の2時間も前に目が覚めてしまったのだけれど、二度寝をせずに早めに出掛ける。20分前に到着したので、あてにしていた席は空いていたけれど、もうすでに10人以上の人が座ったり、うろうろしていたりするのである。一体全体あの方々は何時にやってきているというのだろうか。
 保阪正康立教大学で教鞭を執っていたという話は聞いたことがあるけれど、私がそれを聞いたのは彼がもうその年で辞めてしまった最後の年のことだった。翌年科目等履修生に登録して聴きに行こうかと思ったらもうその講座はなくなっていた。尤も科目等履修生には公開していない授業だったかもしれない。
 今日の話によるとそれが3-4年前のことで、それまでは10年間授業を持っていたというのである。それはそれは惜しいことをしたものだ。当時は学生たちに昭和前期をまさにその時に話し、聞いているように、昭和10年代に教え、聴講する先生と学生という仮定の下に話をしたのだそうだ。丁度その頃から天皇について触れる時には「畏れ多くも陛下におかれては」をつけて話さなくてはならず、学生はその度に姿勢を正して聞かなくてはならない状況が始まったわけで、そうした授業をやっていたというのは面白い。
 どうして10年でその授業を辞めたのかといえば、いよいよ平成生まれが入学してくると聴いて、一区切りだと思ったのだという。
 「生活考察」という創刊されたばかりの雑誌がジュンク堂にいけばあるという話だったので、三越の上にあるジュンク堂に行った。新宿は大型書店があっちにもこっちにもあるので、いつもは一体どこに上がろうとかと迷うものだけれど、今日は久しぶりにジュンク堂である。
 岩波新書鶴見俊輔本、NHKブックス別巻思想地図5冊のうち3冊。「川の地図」シリーズ全3冊も発見したけれど、どうやら私には手に負えそうもないようなので遠慮しておいた。

思い出袋 (岩波新書)

思い出袋 (岩波新書)

NHKブックス別巻 思想地図 vol.1 特集・日本

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NHKブックス別巻 思想地図 vol.5 特集・社会の批評

NHKブックス別巻 思想地図 vol.5 特集・社会の批評

NHKブックス別巻 思想地図 vol.2 特集・ジェネレーション

NHKブックス別巻 思想地図 vol.2 特集・ジェネレーション

 昼飯をどうしようと紀伊国屋の地下に下りようかと思ったのだけれど、どうせなら銀座の三州屋に行こうかと地下鉄に乗る。三州屋に向かって歩き始めると、朝は冷たい空気が充満していたのに、お陽様が燦々と降り注ぎ、セーターを脱ぐ。三州屋の扉をガラガラと開けたのはもう13時半をまわっていたが、中にはもう誰もいない。何を食べようか迷いに迷ったのだけれど、フライものは今日は食指が延びないので、私としては大変に珍しく、「刺身定食」にする。
 京橋の交差点に行くといつもの「The Big Issue」のおじさんが立って新しい号をかざしている。140号で表紙はLADY GAGAで私にとっては全く縁がなさそうだったのだけれど、中身はそうではなかった。特集が「調べる」で、神奈川県立川崎図書館のレファレンスの高田高史が登場する。彼がどの様に検索するかを語ってくれているのだけれど、最後に彼のイチオシは、「図書館の棚を直接見ること」と言い切っているのである。この部分を電車の中で読んだ時には、思わず「その通り!」と叫びたかった。
 母校の図書館は開架書架が極端に少なく、すぐに地下の書庫に廻されてしまう。院生の時はそこに入ることが許されるのであるけれど、学部生、卒業生には許されていない。OPACで検索してもなかなかぴったんこのものを当てることができなかったりするんだけれど、それが開架だったら、近辺をぶらぶらしているうちに、「お!こんな本もあるのかぁ〜!」というビンゴに遭遇することもあるのだ。あれだけ学生を増やすとそうも行かないんだろうけれど、やっているところもないわけじゃない。大学当局の真摯な取り組みに期待したい。