ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

覚悟することが

 自分の力なんていうものは全くなにも持っていなくて、自分から世の中を切り開くなんて企画力もなければ、修羅場をくぐり抜けるなんて度胸もないんだから、誰かが企画、あるいはひょっと思い立ったものに乗っかって、いわれるがままに役割を果たすぐらいしかやりようがないんだから、それで良いじゃんか、というのが基本的コンセプトなのが、私という人生。
 そこに時たま現れてくるのが、それでもまぁ、ちょいと大事にされちゃったりすると嬉しがる、なんていうプライドともいえないような虚栄心なんだろうなぁ。
 そんなあり方というか、思い込みが、本人の気がつかないうちにどこかにむくむくともたげていたらしく、自分がひねり出した考えを完璧に無視されてしまってから私はすっかりこれまで専念してきた世界から撤退を決心した。
 つまりどういうことかというと存在を軽んじられたことに腹が立って撤退を決めた、というくだらない要因なんだけれど、要するに存在が不要になった環境にいまさらながら気がついてそこから身を引く、ということでもあるんだな。
 考えてみたら一度引き受けたことはきちんとやるべきだという信念は間違っていないけれど、他の連中が疑うというスタンスの上に立っていたわけで、単純に信じ込んだ自分が他の連中のスタンスと大きく違っていたということに他ならない。そういえば少しずつずれていたことに気がついてはいたはずで、それをこれまでは、「いやいや、そうはいっても自分を表現するところがあればそれで良いじゃないか」とごまかし続けてきていたということなんだろう。
 芝居の世界でも、音楽の世界でもそうだけれど、概ねこうしたすれ違いが全く正反対の方向になってしまえば離れるしかない。大した才能があるわけでもないから、それで良いんだろう。
 まぁ、有り体にいえば私は自分の考えで、孤独かもしれないけれど、そっちの道をとることにしたということだ。この年齢でこれから必要になるであろうカンパニィーを失うことになるかもしれないけれど、それはそれで仕方のないことだ。