ほぼ足りてまだ欲 その先

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呑み屋の友達

 もはや年に数回立ち寄るだけだけれど、かつてはめったやたらと立ち寄ってはそこにたむろする連中と呑んではわぁわぁやっていたバーがあって、そこでは随分分野の違う連中と知り合うことがあった。全く異なる業種の連中は今や各社の重鎮となっているらしくて、忙しそうだ。私のようなメーカーで仕事をやらせて貰っていた(というよりはいさせて貰ったといった方が正しい)連中は少ないくらい。
 全国的に名を知られた人たちもそこには何人か来ていたから、たまたまそこで偶然であったりしたらそれぞれ久しぶりに出会えたことを喜ぶし、その後どんな生活をしているのかという話題に花が咲く。しかし、連絡先を知っているわけでもないし、日頃どんな悩みを抱えているかがわかるわけでもない。
 偶に出会えて二人きりでじっくりと話すこともあるけれど、概ね、わぁわぁで別れてしまう。
 でも、人生なんて結局そんなもののような気がする。仕事でいろいろ繋がりがあったとしても、その当時私生活でも繋がっていたとしても、それはその時のことであっていつまでも分厚く細かくつきあえるわけでもない。それに向こうだってそこまで持ち込まれても困るに違いない。懐かしいメンバーに出会うということは自分の生存確認であるだろうけれど、そこから先には踏み込むわけにはいきにくいというものだろう。
 こういうスタンスは歳を重ねるとあんまりよろしくはなさそうだ。