ほぼ足りてまだ欲 その先

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アイドル

 今のいわゆるアイドルってのは「なんだ、あれは!?」と思わず眉をひそめるよ。そりゃね、昔から若者がわぁわぁいう対象はそれまでの社会では顰蹙を買っていたものばかりだよね。古くはロカビリーの連中、山下敬二郎とか、平尾昌晃とか、髪の毛をリーゼントにして、マンボズボンにアロハみたいなシャツを着て、ヒレヒレ、フラフラしやがって、ケツを振って、要するにプレスリーの物まねして、ステージをのたうち回っている!それにきゃぁ〜きゃぁ〜いってテープ投げてたでしょ?
 その反対は「若い根っこの会」みたいな連中だったかなぁ。彼らは演歌みたいなもんだったかなぁ。舟木一夫や、三田明、橋幸夫なんか。
 郷ひろみなんか事務所の方針だろうけれど、中世の王子みたいなタイツ着てきちゃったりして気持ち悪かったよねぇ。
 でも、山口百恵桜田淳子あたりは結構まともだったでしょ?
 その一方、ピンク・レディとかキャンディーズみたいな当時としては割と際物っぽい衣装着ていてそこにたぶらかされちゃった男どもが野太い声で「ランちゃぁ〜ン!」とか叫んでいるのがもう気持ち悪くて悪くて、殴ってやりたくなったもんさ。
 ところが昨日の夜中にテレビのチャンネルを回していたら(もう回したりはしないよ、押すのさ!)今風の、何人もがグループでやっている連中が出てきてさ、あぁ、こういうのがそうなんだなとみていたら、これが気持ち悪いことこの上ないんだなぁ。何が気持ち悪いって、テレビカメラに向かって、媚びる、媚びる!「♪わぁたぁしのことぉ〜、なんとかでしょぉぉ〜!」みたいなことを唄うんだ!イヤらしいことこの上ないんだよなぁ、あれで若い連中がその気になるっつうわけだろうけれど、そんな若い男のサガに後ろから手を回して揺さぶりかけて、財布ごと強奪しようという低俗さに満ちあふれているんだなぁ。あぁ、イヤだ、イヤだ!
 べつに、何をいわれても良いけれど、いい若い娘がこんな態度をとって、まるで裸を見せているみたいだ。