ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

今週のお題「サンタクロース」

 私はこれまでにサンタクロースになったことが一回だけある。そろそろ20年ほど前の暮れのことだけれど、その頃私はカブ・スカウトのリーダーの一人で、芝居ものはみんなを差し置いてしゃしゃり出るというしょうもない性癖を持っていたものだから、つい乗せられてカブの小学生相手のクリスマス集会で借り物のサンタの衣装を着てプレゼントを渡す。
 当時日本ではあまり知られていなかったけれど、サンタクロースはアメリカでは「ホウ、ホウ、ホウ!」といいながら表れる。多分あれが笑い声なんだろう。その「ホウ、ホウ、ホウ!」をいいながら扉を開けて表れるとちょっと違和感を持って受け取られていたのではないだろうか。そしてすぐに誰なのかは見破られてしまうのだった。それまでの日本ではサンタクロースはなんといって表れたのだろう。
 「サンタ」という略称は日本独特だ。なんだか「三太」みたいだ。
 子どもの前でそんな仮装をしたのは、下の娘が幼稚園生だった時、餅つきの日のことだ。行ってみると先に来ていたお父さんが黄色い犬のぬいぐるみを手にしていて、残されていたのはピンクの猫だった。同じぬいぐるみを着るんだったら、ピンクの猫は嫌だなぁと思ったけれどしょうがない。
 子どもたちの周りで、「みゃぁみゃぁ」いいながら一緒に餅つきに参加する。そのうちに小生意気な男の子が尻尾を引っ張る。「やめてくれよぉ」とミャァミャァ声でやっているうちは良かったのだけれど、中にしつこい奴がいて、それでも引っ張るものだから、ついすごみの効いた声で「やめろ!」といってしまって、ばれた。