かつて属していたボーイスカウトの団恒例の年末餅つき大会だった。寒い日曜日である。いったい何臼つくんだろう。何しろ若い連中ががんがん搗きながら、ビーバーやカブの子どもたちにも搗かせるんだから大変だ。こっちはリーダーの人たちと喋りながら食べているだけだ。そのうちにお父さんリーダーとおぼしき制服を着ている40前後の人が会釈をした。だれだかわからない。リーダーのひとりに聞いたら、うちの息子と同期のカブスカウトだった人だった。そういわれて挨拶をしながら話し始めたら、なるほど、昔の彼の顔に戻っていく。丸顔の眼のきょろっとした可愛らしい子だったけれど、今では175cmくらいになっている。かつては下から見上げていたのに、今ではこっちが見上げているんだから、違和感満載だ。私は一組のリーダーだったが、彼は四組のスカウトだった。
まだそれほどじゃないが、それでも長生きして良かった。
