ほぼ足りてまだ欲 その先

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命日

 今日は葛飾北斎の命日なんだそうです。彼のお墓が稲荷町の地下鉄の駅からほど近い、誓教寺というお寺にあります。このお墓のことは前から知っていました。なんで知っていたのかといったら、ここのご住職を存じ上げているから。近所のボーイスカウトのカブ隊にそれぞれの子どもを入れていたので、お父さんリーダーの同期生だった。彼は大きな人で、私は短軀だから、全く対照的だったのだけれど、いつでもどこへ行くのも一緒だった。昔、カブスカウトの子ども達に、北斎漫画を見せて戴いたことがあって、その頃はよくお伺いしていたのだけれど、私が20年前に手を引いてから、あまりお逢いすることがなかった。
 今朝、Facebookでつながっている副住職、つまり彼の長男、が北斎の命日なので、公開しています、と書いていたのでひとっ走りいってきた。
 北斎は長生きをしたのだけれど、その間数え切れないほどの引っ越しをしたとして有名だ。
 私たちはお互い、もう70歳を超えてしまった。
 この絵は北斎最晩年の絵なんだそうで、中国の話を絵にしたものらしい。牡丹灯籠という落語があって、明治の三遊亭圓朝の作といわれているそうだけれど、その元ネタは中国にあって、それを江戸期の戯作者烏亭焉馬(うてい えんば)が作り直したんだろうというんだそうだ。その話をうちの娘にしたら、日本出来の話だったらなかなか牡丹「灯籠」とはいわなかったんじゃないか、というんだけれど、それはどうだろう。髑髏そのものに比べて、人体の骨格は非常に良く書かれているように見えるんだけれど、ご住職の話では北斎はこれを名倉にいって教わったんだそうで、さすがにこりゃ面白い話でございます。