国土交通省の結論はこのまま建設工事をやめたら、やる場合に較べて1000億円余計にかかる、というものだとして、前田武志国土交通大臣(74)は八ッ場ダムの建設継続を決定したのだと報道される。
彼は明確に国土交通省のスポークスマンに相違ない。大臣としての役割を全く果たしていない。なんでこんなことになっているのかと思ったら、彼は建設省出身で、バリバリの建設官僚だったのだ。この男が国土交通省がやらせ、つまり自分で自分の仕事を評価して、このまま続けるべきだと結論づけたものをひっくり返すようなフェアネスを持ち合わせているわけがない。
全くもってこれまでの「族議員」としての働きそのものであって、陣笠という蔑称は彼のためにあるようなものである。彼らがこれまでやってきたことを重ねてみたら、このプロジェクトが必ずしも地元のためになる様なものではなくて、ためにするために起こされたプロジェクトであったことが容易に推測できる。
一度でも品木ダムを見てきたら、下流域の住民がどんな水資源を手に入れてしまうのかがよくわかる。浅間が噴火したら、あっという間に埋め尽くされてしまうという懸念も噂されている。本来的になにを意図しているのか判らないこのプロジェクトは大建設会社を筆頭にいくつもの下請け企業が連なる日本の工事継続国家の歯車を止めないための決定に他ならない。いつまでこんなことを続けていけるというのか。
このプロジェクトによってどれほどトリンクルダウン効果が表れているのかと訊ねたらきっと彼らはとても巧い説明を表情一つ変えずにやってみせることだろう。
こんな大臣こそ罷免せよ。
情報将校だった堀栄三の甥だと聞いて驚くと同時に、こんな甥が生まれて、堀が嘆いていることだろうと確信する。
- 作者: 堀栄三
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 1996/05/01
- メディア: 文庫
- 購入: 20人 クリック: 247回
- この商品を含むブログ (56件) を見る