ほぼ足りてまだ欲 その先

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日系カンボジア人

 猫ひろしがマラソンでオリンピックに出る。びっくりだ。まずだめだろうと思っていた。彼は2-3年前に2度目か3度目だったかに東京マラソンに出たときに、「目標時間を切れなかったら猫ひろしの名前を二度と名乗らない!」と宣言していた。前年、彼は私たちのイベントに出てきていたので、何となく親しみを持っていたものだから気になっていたが、彼はその目標を達して無事に芸名を確保した。
 それがどこでどう火がついたのか、しばらく前から「カンボジア帰化してオリンピックに出る」といいはじめた。
 今年の別府大分マラソンでいうことのない記録が出れば良かったのかもしれないけれど、2時間30分26秒だった。しかし、これでも彼の自己ベストだった。走りながら沿道の声援に応えようとするのが痛々しかった。
 で、今回のオリンピック出場の知らせである。

カンボジア陸連のペン・ブティ専務理事は「猫さんは経済大国から来てくれた。猫さんのような日本人がカンボジアのために身をささげ、努力してくれることは、カンボジアにとって誇りだ」と歓迎した。(スポニチ2012年3月25日 20:58)

 しかし、私には疑問が残る。ここまでしてオリンピックに行くの?彼の場合は2010年に現地でハーフマラソンに出て注目されたというけれど、彼にその気があったから現地でハーフを走ったわけだ。
 もちろん、前例がないわけで、そんなものはどんどんある。日本だって女子ソフトボールの元中国選手が帰化してオリンピックに出て活躍した。各国のオリンピックに出てくる卓球選手をみてみると良い。驚くほどの元中国人選手が各国の国旗を背負って出てくる。
 ラグビーに至っては帰化なんてしなくても良くて、その国で規定の年数をプレイしていればその国の代表選手になることができるというラグビー連盟ルールがある。だから、近年の日本のラグビー界は外国人だらけだ。
 弱くても良い、参加することに意義があるというのがオリンピックの精神ではなかったのか。国体の度に企業選手が大挙して転勤して、開催県が天皇杯皇后杯を取れるようにしてきたという不自然さを容認してきた国だからこういうずるがしこいやり方は大歓迎だろうか。