ほぼ足りてまだ欲 その先

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官僚政治

 やっぱり戦後日本の最大の失敗は、官僚による官僚の為の資産形成と官僚の為のメンツの保持を目的とした政治という明治革命以降の構造を一挙に粉砕することができなかったということだろう。
 アジア太平洋戦争以前が主に軍官僚による本質論から大きくかけ離れた愚かなまでに現実から乖離した価値観と精神論(それも絵空事の)に依るものだったのが、戦後は霞ヶ関官僚による、余りにも姑息な自らに利する価値観によるものだといって良いだろう。
 彼らは目の前の自分のメンツと小市民的役得に汲々とする余り、(ここは敢えていうが)高邁なるヴィジョンを持たない守銭奴経営者たちに利することしか考えてこなかった。むしろ他の価値観に基づいて考えることが思いつかなかったといって良いだろう。
 今度のアベシンゾーを表に立ててのナンタラミクスなるものもあのバブルのように濡れ手で粟の集金構造を瞬間でも成り立たせることによって錬金術として逃げおおせようという実にお恥ずかしいまでの人間性のなせる技だといって良いだろう。
 不思議でしょうがないのは、何事もその本質にまで立ち入ろうとしないで、その表層を掻きむしることで満足する似非伝統日本文明主義の若者たちが多く発生していることだろう。彼らの視野はあくまでも狭く、これまた自己肯定しないと生きて行かれないらしい。その点ではおっさん連中もそうかも知れない。
 自己否定せよという気はないが、四六時中自己肯定して暮らしている連中に発展はない。彼らは鎖国して暮らしたらよい。