ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

 最近の本がどんな本が出ているのかほとんど知らずにいるので、本屋の店頭に積んである本もほとんど手を伸ばさなくなった。その代わりに表紙を見ただけで自分のこれまでの興味の分野の物だったら一応手にすることにしてはいる。
 洋書になるともちろんその傾向は強くなって、キーワードが引っかからないと手にする気にはとてもならないものだ。手にしたところで、その中身のおおよそが見当がついてからという気になるのは無理もないのだけれど、それを知るためには少々時間がかかるものだから、いやになって買わない。

The Tokyo Rose Case: Treason on Trial (Landmark Law Cases & American Society)

The Tokyo Rose Case: Treason on Trial (Landmark Law Cases & American Society)

 しかし、これだけは別で、こんな本が今年アメリカで出ていたことを知った。カンサス大出版からでているが著者はテキサス大エルパソ校の先生で、慶応義塾大の出身だというのだから、多分日系一世、つまりネイティブ日本人だろう。表紙がアイバ・オグリ・ダキーノが巣鴨に収監されて撮らされた有名な写真なので、随分前に出ていた本なのかと思っていた。著者は終戦時十代前半で松脂掘りの労働奉仕にかり出される毎日だったそうだ。
 この裁判についてはドウス昌代の著書に詳しいけれど、研究者がどのようにこれを書いているのか興味深い。