ほぼ足りてまだ欲 その先

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スウィング・ジャパン―日系米軍兵ジミー・アラキと占領の記憶

スウィング・ジャパン―日系米軍兵ジミー・アラキと占領の記憶

 先週は風邪を引いてしまって外出しなかったものだから昨日ようやくこれを新宿紀伊国屋において入手。一体全体どこに置かれているものかと検索してみたら3階の近現代史のところだった。なるほど、本屋さんというのは上手い具合に分類するものなんだなぁと。これは「ジャズ」系の本としても扱って貰って良いのではないかと思う。
 私は日系米国人の移民史についてははなはだ中途半端な興味の持ち方をしてきたし、日本の戦後文化史についても中途半端で、挙げ句に日本の戦後ジャズについても、もうこっちはめちゃくちゃ中途半端ながら興味は持っている分野だったから、本当のことをいうとこの著者がこうした本を著したのが悔しくてしょうがない。どうして自分がこの切り口を発見できなかったのだろうかと。ましてやどうして今まで、ジミー・荒木についてこれっぽっちも聴いたことがなかったのかと。今、70-80代のジャズミュージッシャンというのはこれまで自分の周りにも随分おられたのに、この人の名前を聞いたことがなかったことが悔やまれる。
 それだけ、この本が楽しみで、近頃入手した本で頁をめくるのがこれだけ楽しい本も珍しい。ひょっとするとこの著者はこれから先、私が興味を持ちそうな分野の新しい切り口をどんどん提示してくれるのではないか、ひょっとしたら私にとっても第2のドウス昌代の登場なのではないかという気がしてきた。

 銀座の教文館に寄って週刊金曜日のバックナンバーと月刊世界を入手。孫崎享の「戦後史の正体」がもう出ているのではと思ったら来週だった。

戦後史の正体 (「戦後再発見」双書1)

戦後史の正体 (「戦後再発見」双書1)