ほぼ足りてまだ欲 その先

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トラウマ

 かつてトラウマというものがなにを意味しているのかわからなかった。後々まで思い出すとゾゾゾットしてきていやぁ〜な思いがすることなんだろうなと思っていた。それまでそんな思いがするのはたったひとつくらいしきゃなかった。それはやられた記憶ではなくて、やってしまった記憶だった。
 子どもの頃、小学校に入るか入らないくらいの頃だから、多分5-6歳だったのだろう。生意気の盛りだった私は男の子の中ではまだまだみそっかすの部類で、全く存在感がなかった。野球をやっても凡打でしかなかった。悔しかったけれど、みんなは当たり前に思っていたんだろう。そのはけ口は女の子に向けられたという卑怯ぶりだった。近所の女の子姉妹をののしった記憶がある。そんな小さい頃だから大したことを言ってはいなかったのだろうけれど、子ども心に酷いことをしたという思いが残っていて、あの近所を思い出すと、それが蘇る。
 しかし、その後、やられた記憶として某職場でのことが思い出される。自分は何も言われていなかったのだけれど、いってみたら自分が追われるのではないかと思っていたらしい上司に散々な目に遭わされたことが今でも蘇る。世の中にはいろいろなことが起きるのだけれど、人は自分の立場を守ろうとすると何でもやるということだ。しかし、その当時はなにが起きているのか、全く飲み込めなかった。最初からなんだか変だったのはそういうことだったのだ。
 あの時のことは十数年経った今でもしばしば蘇ってきて絶望の気持ちに陥る。私が5-6歳の頃にののしったりしたあの姉妹も今でも思い出しているのかもしれない。