ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

脱出不可能

 2015年春から適用する労働者派遣制度の見直し案が固まった。企業が派遣社員を受け入れる期間の上限を事実上なくし、3年ごとの人の交代で同じ業務をずっと派遣社員に任せられるようにする。派遣元と無期契約を結んだ派遣社員は期限なく働けるようにする。制度見直しによって企業は派遣社員を活用しやすくなり、派遣社員の働き方の選択肢も広がる見通しだ。(2014/1/29 2:00日本経済新聞 電子版 )

 アベノミクスはどんどん大企業のいいなり内閣を勧めていく。廻りがどんなことを云おうと、どんな反対が出てこようが、石破が三白眼でにらみつけながら「この一年経済は確実に上向いてきたわけでございまして」を繰り返す。
 ご覧のように、一度派遣社員に足を突っ込まざるを得なかった人間はずっと派遣漬けにして二度と這い上がれない仕組み作りが粛々と進められているわけだ。
 彼らは何かというと「働き方の選択肢を広く」といっているけれど、実際の話、労働環境がこれだけ貶められている状況の中で自ら選んでそんな立場に置きたいと念願している連中がいるわけがない。だれだって、自分にあった仕事を安定的にえて、安定的な人生を暮らしたいに決まっている。だけれども、残念ながら自分の力や教育によってえられた才能に限界がある状態ではこんな仕事しきゃえられないからしょうがない、それに甘んじているのかも知れない。
 それを良いことに、これでもか、これでもかと貶めていくやり方は、一種の貧困ビジネスそのものである。役所の福祉課は生活保護を申請しなくちゃもうダメだという状況の人間を門前払いにするのが仕事だと思っている奴だっていて、役所の審議会は企業が人件費を払わなくて済むようにいうことを聴く。上から下までみんなして、こんな手伝いをしてだれに喜んで欲しいのか。