ほぼ足りてまだ欲 その先

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散歩

 とにかく黙っていたら全然部屋からでない。家から出ない。歩かない。だから、努めて自分を叱咤激励して部屋の外へ、家の外へ、歩きに行かないと歩かないで終わってしまう。するとどんどん体力が落ちていくのが目に見える。どう目に見えるのかというと、明らかに足取りがヨボヨボするのである。これはまずい。かなりまずい。
 どこへ行くでもなく、取りあえず家を出る。そうはいってもそんなにたくさん歩けるわけでもない。今日だって、結局7,772歩しきゃ歩いていない。それでもうヘトヘトなのだ。日頃歩いていないのがこういうところで現れる。怠惰、というのは生活に直ぐさま支障を来すのである。メクラめっぽう歩き出す。
 隣の区との境を出たり入ったりして歩いてきた。昔友人の実家があった通りに入った多分あそこの通りだったのだろうと思うのだけれど、どうしてもそれらしい建物にぶち当たらない。多分とっくに彼の実家も売られてしまって跡形もなくなってしまったのだろう。それにしても隣の区に入るとやけに空が広く感じることができるし、古い家が結構残っている。そういう家を見ると思わずシャッターを切る。この家にどんな歴史が今まであったのだろうかとふと想像してしまう。楽しい時間も、辛い時間もあったのだろう。みんなの顔がニコニコしたときもあったのだろう。皆が一緒に涙を流したこともあったのかも知れない。