ほぼ足りてまだ欲 その先

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祭り その2

 昨日は遠来の友人が来たので何人かの友人達と祭りの地元を巡って歩き、あっちの町会、こっちの町会と様子をうかがいにデレデレ歩いた。それでも大変な人混みだったので、さっさと歩くわけにも行かないものだから、そのゆるゆる歩きにヘトヘトだった。たった7,500歩しきゃ歩いていないのに。歩くペースってのはなかなか重要。
 前に住んでいた町会には未だに顔見知りがいるからあちこち引っかかりながら行くのだけれど、私に輪をかけて引っかかる先輩がいて、この人は毎週のように、先週はあっち、今週はあっちと神輿を担いで歩いているものだから、そんな同じような神輿の会の連中があちこちにいて、「お、なんで、ここの町会で担いでんだよ!?」とお互いの素性を明かしあっている。
 なにしろ町会によってはもう住んでいる人が本当に限られちゃっていて、地元の人間だけではどうにもならないという状況になっているところもある。そこでは今では3/4はそうした会の人間によって支えられているという。
 実は40年くらい前にもそんな時代があって、あの頃はそんな神輿の会だってそんなになかったから本当に困っていた。なにしろ土曜日に全町会の神輿が集まり、御霊を入れて貰い、町会に帰ってくるのに担ぎ手が足りなくて、抜けたくても抜けられなくて随分苦労をした。
 その後どんどん盛り返してきたとはいっても、その当時に世話になったその筋の団体との縁を切るに切れずに今に至ってしまっている町会もある。そんな町会の厄介なところは町会側も、その筋の方も世代が変わってしまっていて、当時は、「素人さんには手を出すことがあっちゃなんねぇし、支えさせて貰いますよ」ということで成り立っていたことがとっくのとうに忘れられちゃっていることだ。警察もわかっているのだけれど、今時の警察は自分たちで取り仕切って下さいね、と突き放す。
 「こんなご懸念をお持ちのようですが、そんなことは全く考えられず、当たっていないことでございます」という某総理大臣の説明のような状況に陥ってしまう。
 しかし、マスコミが祭りを画面で報じるのは、そうした無法者が神輿の上に乗っている姿で、しかもアナウンサーが「勇壮な姿で」といってしまうものだから、一般人はそれが格好良いものなんだと、実は神輿には神様がおられてそこに土足で上がり込んでいるんだということに思いも至らず、「アラ、良いわねぇ」なんていってしまう。
 戦車に乗って見せた総理大臣を「お、格好良いな!」と思うその辺の兄ちゃんと一緒なのである。
 早くして他界した友人の息子が下の小学校4年の息子を連れておふくろのところに遊びに来ていた。祭りの良さはこんな再会を作り出してくれることにある。立派なお父さんになった。時代が一巡りしているんだなと、本当に思った。