毎年、年賀状は年が明けてから書くんですが、今年は大晦日にガリ版を切り、印刷を実行。元旦に戴いた年賀状にお返事として年賀状を書きます。だから、戴かなかった方にはまったく年賀状を出さないということになります。ですから年々書く枚数が減り、かつては二百枚も書いていたものが、今ではわずか70名程の方にご挨拶をするということになってしまいました。ひとつひとつ、コメントを書き加え、表に太字の万年筆で宛名を書いてみると、まぁ私の字がヘタックソなのが良くわかります。
ところで、この太字の万年筆なんですが、かつて開高健やらあの辺の人たちが原稿を書くのに、太い万年筆を使っていたんだというのを聴いて、一度は手にしてみたいものだと思っていたのです。さる日、偶々日本橋丸善の地下を通りかかって、パイロットの太字が目に入り、あっ、そうだ！と買ってしまった安ものです。ところが私は当時なんでもパソコンで書いていたので、ほとんど使うところがなくて、とうとう、毎年の正月の宛名書きだけになってしまいました。太い字を書くというのは当然にインクを多量に消費するもので、インクカートリッジの中身があっという間になくなります。達成感を容易に味わいたい方には、太字万年筆をお薦めします。
