ほぼ足りてまだ欲 その先

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映画

 SASという航空会社は客席でのエンターテインメントが非常に貧しいものがあって、音楽に至ってはほぼ見るものがないという貧相なものだった。映画は4週間を経過していてもほとんど変わっていないような気がしたけれど、確かなことではない。
 その中で見た映画はとても印象的なものが二本。世界的に高齢化を迎えている社会だからこその映画である。
 一本目は元英文学者で認知症が進行中の旦那と、ガンが進行している妻が、夫を施設に入れようとしている子ども達から離れて、古いキャンピングカーで、フロリダのキーウェストを目指す。旦那がヘミングウェイの研究者だったからだ。いろいろあり、最後は命を絶つ。「The Leisure Seeker(邦題:ロング、ロング、バケーション)」という去年の作品。日本では今年の正月に公開されたものらしい。
 もう一本は若いときにやりたい放題に暮らしながら著名なカメラマンとなった別れた父親が末期ガンだといわれ、最後に残った未現像のコダクロームカンザスの現像所に持っていくのに付き合ってくれといわれた息子と、父親のケアラーである女性との三人旅のロードムービー。こっちも末期ガン。父親が洒落たパナマを被っているのだ。あれは高い。
Netflex配信の映画「Kodachrome(邦題:さようなら、コダクローム)2017」
 身につまされるのだ。