ポツダム宣言受諾、昭和天皇ラジオ放送があった日が近づくとNHKはあの戦争関連放送の再放送ラッシュでございます。享年放送分の再放送なんて、見ているはずなのに、何故かじっくり録画を見てしまう。そして知らなかったのか、あるいは忘れていたことをメモにしてしまう。
WOWOWはナバホ族を暗号代わりに使った「ウィンド・トーカーズ」、クリント・イーストウッド監督の「Flags of Our Fathers 制作年/2006 (邦題:父親たちの星条旗)」を放送し、つづいて「Letters from Iwo Jima 制作年/2006(邦題:硫黄島からの手紙)」そして最近作の邦画「ラーゲリより愛を込めて (制作年/2022)」という、これでもかの二宮和也大活躍でございます。
それにしても日本映画のお涙頂戴ものはうまいなぁ、こんなところで、ハーモニカで「ふるさと」を流されたら、それでなくても心に響いてしまうのに、それに輪をかけるような演出の臭さ。私この歌、最後まで歌えないんでございますよ、涙ちょちょぎれて。
それでなくても山本幡男さんの話は本でも読みましたし、先日の九段下の展示でも見たように助からないという結末を知っているので、見ていられない。しかし、何度もいうようですが、クリント・イーストウッド映画の作られ方と比べると、どうして邦画はこんなに踏み込みが足らず、お涙頂戴に徹してしまうのか。一体何が原因でシベリアに何年も奴隷となって縛り付けられる結果となったのか、満鉄調査部は本当になにをやってきたのか、なんで満鉄ができたのか、なんで満州という国ができたのか、どうして日本からこんなに沢山の人達が他所の国に移民してきて、現地の農地を自分のものにできたのか。
ソ連に捕虜になりました、強制労働させられました、帰してもらえませんでした、可哀想でした、だけでいいのかとそればかり気になる。とかく東宝配給の日本製作アジア太平洋戦争ものは美化がすぎる。