ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

乱射

 今度はニュー・ジーランドだ。Christchurchは南島の中でも大きな町で、例の2011年の地震で大きなダメージを受けてしまったことはもうそろそろ日本では忘れられてしまっているかも知れない。新潟の語学学校の生徒たちがたまたま短期留学という行事で滞在していて何人も犠牲になった。あの地震では日本人28人を含む185人が亡くなってしまったと記憶している。
 今日の乱射事件はまだまだ全貌がつかめていない。しかし、少なくとも、9人を超える人が殺されたといわれている。どうやら犯人はオーストラリア人ではないかといわれていて、複数の人間が関与していそうだ。考えてみれば今日は金曜日だから、モスクでは多くのイスラム教徒が礼拝に集まっているはずで、その機会を狙って二カ所のモスクを同時に襲っている。
 これはかなり計画的な犯行で、それだけの銃器をオーストラリア人がどのようにして持ち込んだのか、武器をどこから入手したのかと考えると、疑問がたくさん湧いてくる。豪州人やNZ人には多くの移民がいて、いちいち民族ヘイトを語っていたらやっていけないという気が一見するけれど、実は1970年頃までは「白人主義」がまかり通っていた国だから、未だに移民排除主義者の力は侮れないのは事実だ。極右政党のOne Nationは未だに国会に議席を持っている。
 しかし、豪州は1996年4月のタスマニアでの乱射事件で銃規制に大きく乗り出した実績を持っている。だから、この事件の犯人グループが豪州人だったとすると、その銃器の供給のために、そのバックに組織が存在することを考える必要がある。

 襲われたクライストチャーチのモスクはMasjid Al NoorとLinwood Masjidで、まさに町の中心部にある。Masjid Al NoorはSouth Hagley Parkに面したまさに住宅街の中にあるので、さぞかしパニックに陥ったことではないかと想像される。一方のLinwood Masjidは隣がアジア系のスーパーで、まさに移民が多く住む地域なのではないだろうか。

この日は環境問題に関する学生たちの抗議デモが行われていた。全ての学校、公的機関はロックアウトしたが、夕方に解除されたそうだ。

追記:犯人グループは4人でそのうちひとりは女性と報じられた。犯人のひとりはBrenton Tarrant from Grafton New South Walesと発表された。GraftonはSydneyから北へ600km
少なくとも40人が犠牲になっているらしい。10人がLinwood Masjidで、30人がMasjid Al Noorで犠牲になっていて、他に少なくとも20人の人たちが重体。
 どうやら4人目として拘束されていた人は無関係だった可能性がある。

現地時間 9:08pm:
Police Commissioner Mike Bush says 49 people have died in the attacks.
The terrorist attack at Deans Ave mosque killed 41 people and the attack at the Linwood mosque left seven dead.
Another person has died in hospital to bring the total number to 49.

犯人はyoutubeで犯行をライブ中継したという。鬼畜である。
しかし、なぜオージーがわざわざNZへ乗り込んでいってイスラム教徒に乱射しなくてはならなかったのか。豪州にだってイスラム教徒はたくさんいるじゃないか。今後この辺の疑問が明らかになってくるのだろうか。

白人至上主義を謳い、ドナルド・トランプ米国大統領を信奉するといっている。とんでもない世の中が出現するのだろうか。あのアメリカがあのトランプをこのまま放置するのか。もう遅すぎるのだろうか。