若い友人のおとうさんが入院してから一週間で急逝してしまったという。死因がなんだったかわからないけれど、先に悪くなって入院したのはお母さんの方だったそうだ。結果的にお母さんは快癒されたそうだけれど、その間お父さんは大層落ち込んでおられたそうで(さもありなん)、なんだか小さくなってしまったかの如くだったといっている。彼女は心の優しい人だから、多分お父さんにも優しい娘であっただろう。後ろ姿のお父さんに声をかけたら振り返ってくれるような気がすると書いている。彼女の「おとうさぁ〜ん」と叫んでいる声が聞こえてきそうな気がする。
つれあいの両親は70代後半になって、歳上だった義母が急性心不全でICUに入ってから一週間で他界した。それから先の義父は、やっぱりとても寂しそうにひとり暮らしをし、気がついたら癌がステージ4であった。夕方散歩をかねて、自分が酒の肴にする刺身を買いに行き帰ってくるところに通り合わせたことがあったけれど、やっぱりそれでなくても小さな身体がより一層小さくなったような気がした。義母の通夜の枕元で、義父が号泣していたのが忘れられない。
思わずつれあいの背中を撫でた。