ほぼ足りてまだ欲 その先

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ひょっとして

 半藤一利さんは自分を「歴史探偵」と仰っておいでで、その半藤さんと長い時間一緒に歩いてきたような保阪正康さんは今や「昭和史の」保阪正康といわれている。その保阪正康が「対立軸の昭和史」という一風変わった新書を書いている。河出新書というちょっと変わったところから出している。副題が「社会党はなぜ消滅したのか」というもので、おやっ?と思わせる。社会党は階級史観に取り憑かれていた、そして菅直人民主党政権が酷すぎたと書いていて、ますますおやっ?と思った。
 保阪正康は往々にしてネット右翼的な連中から左翼呼ばわりされることがある。それは安倍晋三をこっぴどくこき下ろしてきたからでもあるかも知れない。彼は(薄っぺらな判断で申し訳ないが)半藤一利さんと一緒で、歴史修正主義者たちを諫めるために、根気強く根気強く歴史の事実を収拾し、根気強く改竄しようとする連中に対抗する解明人なのではないか。つまり、イデオロギーで動いているわけではなくて、曲げようとする連中から取り戻して真っ直ぐに直そうとする歴史取り返し人なのではないか。