ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

日雇いナース問題

日刊ゲンダイの4月23日の記事

  • 2018年5月に内閣府が「規制改革ホットライン」で「看護師の短期派遣」に関する要望を受け付けた
  • その要望を出したのが、2018年7月に設立されたNPO法人「日本派遣看護師協会」である
  • 「日本派遣看護師協会」が定款の所在地に存在しない。公告が義務付けられている貸借対照表すら公表していない。
  • 立憲民主の川内博史議員によると「(協会の)ホームページに協力会社として『スーパーナース』が記載されている」。同社はまさに看護師の派遣業務を担い、取締役の滝口進氏は2013年から2016年まで規制改革会議の専門委員を務めていた。つまり、規制改革のメンバーだった人物の関係団体が内閣府に看護師の日雇い派遣を「お願い」し、実現した。

(日刊ゲンダイはこの滝口進にインタビューをしている)

  • 滝口進:「規制改革推進会議の専門委員を務めていましたが、誰かに働きかけたこともなく、意思決定にも関与していません。」「規制緩和によってスーパーナースだけが利益を得るなら問題です。しかし、他にも企業提案はありますし、全国の派遣業者が看護師を派遣できるようになる。全体としての規制緩和なので、利益誘導ではありません。」

つまり、儲かるのは自分だけではなくて、他の業者も儲かるんだから「利益」を「自分だけに誘導」しているわけではないと。アハハ!今の自民党のお友達が言いそうなことです。

2021年5月20日 参議院厚労委員会

立憲民主党 打越さく良の質問

打越:NPO法人「日本派遣看護師協会」は『スーパーナース』そのもの。設立総会党の議事録を見ると、それぞれの会議が郵便等の受発信をする場所と訊いていたけれど、どういうことか。
内閣府規制改革推進室・彦谷直克次長:昨日確認。同所においては会議は開催されてはいない。職員間での同意が取れていたから、議事録を作成してしまったものである。

打越:つまり、実際には会議は行われてはいなかったと?
彦谷直克次長:実際には会議は行われていなかった。

打越:すべての5つの議事録は虚偽であるということか。
彦谷直克次長:法人は必要に応じて適切に対処していきたい、ということでございました。

打越:提出を求められたから、NPO法人「日本派遣看護師協会」が作成したからつじつまが合わないんですね。
彦谷直克次長:5つの議事録は先方にお願いしたら出てきたものです。

打越:つまり偽りのものでも右から左に出したと云うことですね。
彦谷直克次長:内閣府としては所管する法人でもありませんので、調査権限等はございません。必要であれば先方に確認します。

打越:そういういい加減な法人の提案を受けてここまで来たわけです。それをどう感じるのか。

いい加減だなぁ、と本当に呆れ果てる!

衆院厚労委員会 2021年5月21日(金)

立憲・川内博史
川内:「日本派遣看護師協会」と『スーパーナース』表裏一体ですね?
彦谷直克次長:法人からの回答、協力を呼びかけ、立ち上げを支援して貰った。設立基金も「スーパーナース」から。職員数名も派遣して貰っている。深い関係にあると認識している。

川内:政府は「それなりに深い関係にある」と認識しているわけね。 内閣府は滝口氏の肩書きを黒塗りしている理由はなにか。
彦谷直克次長:公開されている肩書き以外のものは人事管理に相当し、個人情報に当たる。

川内:既に公になっている審議会委員の肩書きは公開するべきだろう。
よしむた公開情報保護審査会:開示すべき

川内:たまたま公開されている肩書きというけれど、ご自分が積極的に公開している肩書きはどうよ。
総務省:総合的に判断する(!また出た、総合的!霞が関はこれで何でも乗りきれると思っている訳よ。)あくまで個別に判断するべきと考えております。たまたま、えーっと、えー、個別についてはえ〜・・・。
川内:あぁた、なにをかくそうとしているのか。情報公開を担当してんでしょ?

議事録の件
彦谷直克次長:会議は開かれなかったけれど、合意した件について議事録としたものであって、虚偽、ねつ造ではない。
川内:NPO法で規定されている会議の要件を満たしたものであるかどうか、確認したか。
彦谷直克次長:していない。
川内:NPO法に触れるのではないか。
エビハラ内閣府参事官:触れる。所轄庁が報告させることができると記載されている。判断するのは所轄庁である。
川内:厚労省は彼等に騙されたわけ。法に触れる団体から出た要望を受けて政令を変更したのは問題でしょ?
田村大臣:内閣府の責任において実施計画を出されたわけですから。
川内:内閣府はこんなところから政令改革提案を受けちゃったわけで、反省はないのか?
彦谷:提案内容を評価するのであって、提案者を評価するのではない。今回わかったことは、提案者が必ずしもNPO法を犯しているか、確認する立場にはない。
川内:法に適合しない団体からでも、ということになる訳ね。
彦谷:反社団体から受けると云うことではありません。法に適合しない団体からでもうけつける。
川内:どういうことですか、どんな団体からでもいいんですか。

 恐るべき内閣府の居直りをお送りいたしました。