ほぼ足りてまだ欲 その先

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文化資本

文化資本」という考え方はうすうすは意識してきたとは思うんだけれど、言葉として知ったのはごく最近のことだ。NHKの「100分で名著」でとりあげたというピエール・ブルデューの「ディスタンクシオン」で取り上げられているんだということを知って、早速図書館に予約を入れた。
どうやら大著のようで、(1)と(2)があるらしいのだけれど、うちの区立図書館ではその(2)が見当たらないという不思議な状況になっている。返さなかった輩がいるのだろうか。

某大学の社会学の先生が、つい先日この言葉を用いていたので、気がついたのだ。
そういえば、私が卒業した学校には、確かに社会学部というのがあったのだけれど、私はこのジャンルには全く興味がなかった。なぜか。「経済学部でないとつぶしが利かない」というのがわが父のご託宣で、これぞ正に我が「文化資本」の背景ではなかったのか。

もっとも、その時、自らが選択したんだとしても、社会学はとらなかったことだろう。
多分、言語としての英語の習得に当たっただろうから、大学に行かずに渡米したかも知れない。
顔はアメリカに向いていたことは確かだ。

しかし、もう一度やり直すことができるのだとしたら、多分私は社会学に手を出すことになるだろう。
ここ20年間の自分の好奇心の向く方向性からいって、それが一番自然だったのではないか。

ところでNew YorkのMetropolitan Operaは本当にこの10月から公演を再開するつもりのようだ。
それも、全座席を売りに出しているから、全く今まで通りにやるつもりだ。
それで無事に運営できるんだろうか。
私は非常に懐疑的だ。
米国全体にこれは言えることだけれど、67.6万人の犠牲をどう思っているんだろうか。