ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

SUMMER OF SOUL


www.youtube.com


映画である。WOWOWで放送されるのを首を長くして待っていた。

1969年7月にマンハッタンのアッパータウン、120と124の間にあるMount Morris Park(今ではMarcus Garvey Parkと呼ばれている)で6週間にわたって開かれたHarlem Cultural Festivalの記録映画。
しかし、収録されたテープは半世紀の間、その存在を忘れられていたというのにはビックリだ。

1969年と云えば、8月の三日間、おなじNew York州ではマンハッタンの北西100kmほどのサリバン郡ベセルのホワイトレイクで開催されたのがWoodstock Music and Art Festivalで、40万人が押し寄せ、驚くべきイベントとなり、その記録映画が1970年に公開されてそれはそれは世界中に影響を及ぼした。及ばずながら私もこの映画をSeattleのどこかの映画館で見た。どこの映画館だったのか、全く覚えていない。たぶん一泊か二泊しかしていなくて、実は滞在許可日数が切れそうで、慌てて入国地の入管へ駆け込んだ。考えてみたらSeattleの入管へ行けば良かっただけだ。

こっちのSummer of Soulは本当にアフリカンの人たちばっかりの聴衆とパフォーマーだけれど、ちゃんと中には白人のプレイヤーもいたし、聴衆の中にも目立つほどの数でしかないけれど、いた。
Nina Simonが「Black people, are you ready!?」と煽るのがとても印象的だ。その後彼女は日本にツアーに来たが、日本の聴衆は彼女の本心を全く理解していなかったんじゃないかという気がする。その中には私も入るのだけれど。
Stevie Wonderもそこからまた一層飛躍したはずだ。Gladys Knight & The PipsのI Heard it Through the Grapevineがその振りといい、抜群だね。B.B. Kingは翌年San FranciscoのBasin Street Westで聴いた時の構成そのままで、若々しくたまらない。

Stevie Wonder,
Mahalia Jackson,
Nina Simone,
The 5th Dimension,
The Staple Singers,
Gladys Knight & the Pips,
Blinky Williams,
Sly and the Family Stone
Jesse Louis Jackson,
数々のゴスペル・グループ
なんでこんなイベントが話題にならなかったのだろうか。
それがこの時代で、この場所だったからなのか。
勿体ないなぁ。

アポロが月に着陸したのは1969年7月20日で、「そんな金があるなら貧しい人間を支援しろ」とインタビューに答える観衆。
それを見ていて、正に今の日本だよなぁと思うよ、ホント。