ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

The Big Issue

 昨日映画に行った途中でThe Big Issueを立ち売りしている人がいて、その表紙がダスティン・オフマンだったものだから、いつも買う京橋の人から買わずにその場で買ってしまった。
 今日から東宝シネマ・シャンテ-2で「LAST CHANCE HARVEY 新しい人生の始め方」が公開されるからだ。この映画は制作はなんと2年前の2008年だ。いくら何でも遅すぎる。
 彼の身長は低い。ダニーデ・ヴィートも低い。だからこの二人を私は好きだった。
 私が最初にダスティン・オフマンの映画を見たのはもちろん「Graduation 卒業」だ。あの映画は1967年の作品だけれど、あれが日本で公開されたのは一体いつだったんだろう。まだ私が学生だったのは間違いはないけれど、少なくとも1967年ではなかった。最後にベンジャミンがイレーヌを彼女の結婚式場から奪い取ってバスに乗って逃げる場面を見て、“思い切って行動すれば、きっとなんでもできるかも知れないな・・”と思ったのは嘘じゃなかった・・・少なくともあの時は。
 次が「真夜中のカーボーイ Midnight Cowboy (1969年)」であまりの役どころの違いに、そしてあまりにも彼が役にはまっていることで、“あぁ、この役者は凄いなぁ・・”と思ったんだけれど、私のような素人にそんなことを云われる筋合いはないのだ。友達の間で、わざと相手を「rat!!」と呼ぶのが流行ったのは、如何なものかと今になると、その青さ加減が恥ずかしい。
 「小さな巨人 Little Big Man (1970年)」を見たのはもう学生ではなくて、就職していた。当時私が配属になった工場のある町には洋画を上映しているのは一軒しか残っていなくて(今はとっくになくなっている)、隣の部署の女性があの映画を見たいといっていたから、事のついでにと、同好の士という意識で一緒に見に行ったら次の日から噂になっていてびっくりした。オイオイ、俺にはそんな気は全然ないよと焦ったけれど、あぁいう街では東京じゃないんだから用心しないとまずいなぁと身に沁みた。後年のケビン・コスナーの映画「ダンス・ウィズ・ウルブズ Dances with Wolves (1990)」にも繋がるテーマ。
 「わらの犬 Straw Dogs (1971年)」を見たのは結婚直前だったので今の連れ合いと見ている。ふわふわ浮ついた時期の二人にはとっても暗い映画で、あぁ、いやな映画だったなぁという印象が強いけれど、今見るとあれはサム・ペキンパーだというから覚悟しなくちゃならなかったんだ。しかし、この映画は一度もテレビで見ていないんだけれど、日本では人気がなかったのだろうか。
 「大統領の陰謀 All the President's Men (1976年)」はもう東京に帰ってきてからの映画だったはずだけれど、映画館で見たような気がしない。多分後年テレビで何回か見たはずだ。あの頃は殆ど映画館に足を運んでいなかったようだ。
 次は「Kramer vs. Kramer クレーマークレーマー」だ。これは1979年の作品で、当時米国にいたから確かにその年に見ている。確かに見ているのだけれど、まだ英語が不完全なままで見てしまったものだからその結末がしっかり解釈できなくて、一緒に見に行った三人の中で食い違っていたのが今想い出してもおかしい。あの頃長男がまだ一歳半くらいだったから身につまされた。
 このあとは「レインマン Rain Man (1988年)」まで見ていない。あれはバブル真っ盛りの頃だったと思う。仕事も忙しかったけれど、地元でも忙しく活動していた時期だ。あの映画から得たものは大きかったという印象だけれど、当時それを感じていたのではなくて、後年になって役に立ったといっても良いかも知れない。
 その後見たのは多分「ミート・ザ・ペアレンツ2 Meet the Fockers (2004年)」というどたばた喜劇一作のみという状態で、今やダスティン・ホフマンのファンというにはほど遠いけれど、このThe Big Issueの彼のインタビューがとても面白くて、この作品は見てみても良いかなぁという気になってきた。
 それにしてもThe Big Issueを売っていた男性がとても若い人で、その境遇が気になる。