ほぼ足りてまだ欲 その先

「ほぼ足りてまだ欲」がはてなダイヤリーの廃止にともないこちらに移りました。

後ろ向き

 いつの頃からそうしていたのか全く覚えてはいないけれど、私は気がついたときは、鉛筆を削るのに、ジレットの替え刃を使っていた。それはオヤジが毎朝使っていたひげ剃りから取りだして水で洗って、それで削る。すーっと剃刀が鉛筆に入ってそれはそれは気分が良いものだった。ツンツンに鉛筆をとがらせてから宿題をやるのが好きだった。ガリガリと鉛筆削りの取っ手を回して削るのは誰がやってもおんなじようにおとなしい形状になるのだけれど、通り一遍で面白くなかった。
 新しい三角定規とか、分度器を買ったときは、コンパスの針で名前を彫り、そこへ赤鉛筆で塗り込んで余計なものを拭き取れば、ものの見事に赤い名前が浮き上がった。魔法のようで楽しかった。一体いつから三角定規を使わなくなったんだろう。