ほぼ足りてまだ欲 その先

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ビルの建て直し

驚くべきことに、札幌で建築中の26階建てビルの鉄骨を15階まで組み上がっているものを全部バラして、組み立て直す、という事態が発生しているというのは一時期テレビで報じられていた。
しかし、殆どもう忘れられている。建築を請け負ったのはあの大成建設。メジャー・ジェネコンの一画を担う。
こんな話、聞いたことがない。
東洋経済が報じるところによれば、おかしいと見つけたのは発注社であるNTT関連会社の担当者だそうだ。
この記事では近頃建設会社からデベロッパーに転職する人間が目立つそうだ。この社員がそうだったかどうかはわからないけれど、昔のように現場のことは発注側には詳細にはわからないという状況ではないという。
納期に迫られて、これくらいまぁ良いかという乗りでここまで来ちゃったことが原因だろうけれど、そういう風土ができてきてしまっていたことが恐ろしい。近年、自動車会社にしても、重電企業にしても、果ては製薬会社まで、検査や検品をおざなりにしてきたことがバレて大きな問題になっていることが目白押しであることを横並びにすると、とんでもない価値観の崩壊が始まっているどころか、かなり深刻な状態になってきていると感じる。品質を保つ、ということに要求されるのは、実は愚鈍とでもいわれてしまうほどのひたむきさがないと保てない。「ま、いっか、はもうだめ」なのである。「うるっせぇなぁ」といわれるほどの粘りがないと保てない。それが忘れ去られているというよりも、もう、この先はAIなんかでどうせ置き換えられちゃうんだろ!?とでもいうような開き直りが日本の品質をないがしろにしてきつつあるといっても良いのではないか、という気がする。
 「爺さん、それにはなんかエヴィデンスがあるの?」といわれるかもねぇ。